
「ディフェンスマインドを自分のチームに持ち帰りたい」
男子日本代表は『FIBAワールドカップ2027アジア予選』Window4でサウジアラビア、カタールに連勝。ともに100点ゲームと、八村塁と河村勇輝が加わったチームは、大きな進化を見せた。
2人の強力な個性が注目されるが、チーム内で最も競争率の激しいポイントガードの中で、佐々木隆成は2試合を通じて存在感を示した。佐々木が「このWindow4はディフェンスに注力して試合に臨み、しっかりとマインドセットしてやれたことは収穫だと思います」と語るように、ディフェンス面で貢献することをテーマに掲げていた。
その成果はスタッツにも表れている。Window3では佐々木がコートに立っている時の得失点差が中国戦では+5、韓国戦では-9だったのに対して、Window4のサウジアラビア戦では+11、カタール戦では+12を記録し、スティールも2本記録した。
当然ながら、日本代表と所属する三遠ネオフェニックスでは求められる役割は異なる。三遠では主力としてプレーするため、積極的にプレッシャーをかけることが裏目に出て早い段階でファウルトラブルとなれば、致命傷になりかねない。一方で、ポイントガードの層が厚い代表では、ある程度思い切ったプレーが可能だ。また、慣れないベンチスタートへのアジャストにも、ディフェンスマインドは役立った。
「代表だといろいろなガードがいますし、プレータイムも短い中でチームの中でどう貢献できるかを考えた時に、『ディフェンスだ』と自分の中で整理して試合に臨みました。交代で出る時は身体は冷えている状態なのでディフェンスで温め、ディフェンスから入ることによって良いオフェンスにも繋げることができました」
サウジアラビア戦では4名のポイントガードがロスター入りしたが、カタール戦では3名に絞られた。競争が激化する中でもロスター入りしたように、佐々木は確かな信頼を築き上げてきている。この信頼を考えれば、日本代表の主力として未来を見据えることもできるが、佐々木は今だけを見ている。「ワールドカップだったりオリンピックといった先のことを今は考えられないです。コツコツやれば成果は出る感覚はあるので、その考えでこれからもやっていきたいと思っています。Window4が終わり次は三遠での活動が待っているので、早く切り替えたい気持ちです」
佐々木にとって今回のWindow4は、限られた役割の中で自分が何をすべきかを整理できた。また、ディフェンスのマインドセットからオフェンスに繋げる術も学び、自身のプレーを新たな角度から見つめ直す機会にもなった。「ディフェンスマインドの重要性を自分のチームに持ち帰りたい」と語る佐々木はすでに新たな成長を求め、Bリーグ開幕に照準を合わせる。これこそが日本代表でプレータイムを勝ち取るマインドであることに違いない。