小川敦也

「自分が流れを作る気持ちでプレーしました」

男子日本代表はモンゴル代表との第2戦を75-57で快勝し、65-67で敗れた第1戦の雪辱を果たした。この2試合、日本は小川敦也、黒川虎徹、ジャン・ローレンス・ハーパージュニアと3人のポイントガードを積極的に起用。ツーガードを多用するだけでなく、第2戦では後半にスリーガードの起用法がうまくハマり、堅守速攻の展開に持ち込み第4クォーターの27-3のビッグランをもたらした。

第2戦のポイントガード陣は小川が24分39秒出場で6得点7アシスト4リバウンド3スティール、ハーパージュニアが22分4秒で11得点7リバウンド6アシスト2スティール、黒川が20分31秒で7得点5アシスト2リバウンド2スティールと、3人がそれぞれ見事なプレーを見せた。

小川は勝利のカギとなったスリーガードについて、「『ディフェンスから速攻』という自分たちの強みを体現できるメンバーがガード3人で、ダイスさん(吉本泰輔コーチ)が起用してくれました。僕たちもやりやすかったです。縦への速い展開に加え、ハーフコートでもボールがよく回って、すごく良いリズムでバスケットができたと思います」と手応えを語る。

小川は2試合続けて先発を任されたが、初戦の立ち上がりにいきなり2桁のビハインドを背負った。第2戦は同じ轍を踏まないよう「(昨日の)入りのところは自分自身で反省しました。今日はディフェンス、オフェンスとも自分が流れを作る気持ちでプレーしました」と、出だしからより積極的に行くことを意識していた。

この2試合とも小川は、抜群の加速力と他の司令塔にはない190cmのサイズを生かした力強いドライブで次々とゴール下に侵入。キックアウトのパスをさばくことで2試合合計で13アシストを記録した。ただ、初戦はチームの3ポイントシュート成功率が12.9%(4/31)と悪かったため、小川が自ら得点を狙いにいっても良かったとも言える。試合の状況を把握し、シュートとパスの最適解を試合中に見出すのは簡単ではない。ただ、小川のさらなるステップアップには大事な要素だ。このバランスについて小川はこう考えている。

「キックアウトができているのは、自分に相手の守備が2人寄っていることなので良いと思います。ただ、チームのシュートが当たっていなかったり、1対1の場面ではそのままフィッシュにもいかないといけない。両方を高めることができれば脅威になれると思います」

2試合を通じて、ドライブからレイアップに行くもモンゴルの高さのあるインサイド陣にブロックをくらう場面が何度か見られた。小川は言う。「フィニッシュのバリエーションをもっと増やしたいです。今日もブロックされたので、決め切る力をもっと高めていきたいです。そのためには、相手を先に飛ばせたりと、もっと緩急を使ったり、周りを生かしたりと状況判断を良くしていかないといけないです」

今回の出場メンバーで臨む『第20回アジア競技大会』は、タレント力があっても若手主体で粗さが目立ったモンゴルと比べ、経験豊富で駆け引きもうまい相手との対戦が続く。日本が主導権を握るには、ポイントガード陣がいかにやりたいオフェンスを作り出せるかが大切だ。小川のペイントタッチは重要なピースであり、キックアウトのパスに加えて自らも積極的に点を奪いにいく姿勢が求められる。それができれば、自身が望む『相手の脅威となる』ポイントガードとして、日本を引っ張る存在になれる。