ジャン・ローレンス・ハーパージュニア

15得点でチームを牽引も、最後のミスに反省しきり

8月9日、男子日本代表は『第20回アジア競技大会』のメンバーで戦う『日本生命カップ2026(佐賀大会)』でモンゴル代表と対戦。序盤の劣勢を盛り返したが、ここ一番の決定力に欠け65-67で競り負けた。

この試合、日本代表の中で強烈なインパクトを残したのがジャン・ローレンス・ハーパージュニアだ。持ち味のフィジカルの強さを生かしたディフェンスと、積極的なドライブによってチームにエナジーを与え、15得点6リバウンド3アシスト1スティール1ブロックと攻守で活躍した。

ハーパーは「良い立ち上がりではなかったですが、テツ(黒川虎徹)が途中から入って流れを変えてくれて、そこからシーソーゲームになりました。ただ、自分のミスで負けてしまったのはすごく悔しいです」と語る。

特に第4クォーターのハーパーはアグレッシブなプレーから6得点を挙げ、残り36秒に一時は勝ち越す原動力となった。だが、同点で迎えた残り23秒からのオフェンスでボールを失い、直後モンゴルに決勝点を許す致命的なミスを犯した。

もちろん、試合は40分間の積み重ねであり、このミスだけが敗因ではない。しかし、ハーパーは「最後、ああいうミスをすると本当に頑張ってきたものが全部なくなってしまうと思っています。最後までしっかり気を引き締めてやることが大事です」と、自らを責める。

ハーパーの武器は闘志を前面に押し出したアグレッシブさにあるが、今回は最後にそれが行きすぎてしまった。だからこそ本人は熱さと冷静さを両立させないといけないと強調する。「ポイントガードとして、テンポを上げる時は上げる。落ち着く時は落ち着かせるのは当たり前です。(河村)勇輝、富樫(勇樹)さん、(斎藤)拓実さんたちは、(勝負どころで)冷静なプレーができていてミスをしないです。自分はそれができなくて悔しいです」

ジャン・ローレンス・ハーパージュニア

河村からの励まし「そういう言葉を言われたのが悔しい」

この試合は、福岡第一の恩師である井手口孝コーチが『バスケットLIVE』の解説を務め、第一の先輩で目標としている河村が日本ベンチの後ろで応援と、ハーパーにとっては縁深い人たちが見守る中でのプレーとなった。

「この前の(ワールドカップアジア予選)Windowに井手口先生が来ていた中で、自分がロスターに入れなくて悔しかったです。今日はしっかり先生の前で代表としてプレーできたのは良かったです」

こう語るハーパーは、試合後に河村から「お前がここまで頑張らなかったら、こういう試合にならなかったから顔を下げるな」と言われたことを明かした。河村の気配りに感謝をしつつも、自身が勝利をもたらすプレーができれば言われることがなかったことから「そういう(励ましの)言葉を言われたのが悔しいです。明日は言われないように頑張ります」と続けた。

取材対応中、ハーパーは何度も「悔しい」と語った。彼にとっては15得点6リバウンドの活躍ではなく、最後のターンオーバーしか記憶に残っていないからだろう。だが、今日の出場メンバーでは誰よりもアグレッシブな姿を見せたポジティブな部分は、代表首脳陣にも好印象を与えたはずだ。

桶谷大ヘッドコーチは、日本代表としてどんな試合でも勝ちを目指していくことが大前提の上で、「やっぱりチャレンジをやめないこと。チャレンジした人にしか上達はないと思います。『これくらいでいいだろう』と無難にプレーするだけで成長はないです。日本代表という絶対に勝たなければいけないプレッシャーの中でも、どれだけ自分たちが(チャレンジの部分で)勝負できるかが大切になってきます」と、若手の挑戦を求めている。

明日の試合、日本代表がリベンジを果たすにはハーパーのような積極性をより多くの選手が見せることが欠かせない。それこそが、指揮官の求める姿だ。