『ラストピース』レブロン・ジェームズの獲得に全力

ラメロ・ボールはティンバーウルブズへの入団会見で晴れやかな笑顔を見せた。キャリア7年目を迎えるこのタイミングで初めての移籍となるが、物怖じしない彼に不安はない。

ホーネッツでの6シーズン、通算303試合に出場して平均20.8得点、5.7リバウンド、7.3アシストを記録。ルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝き、トリプル・ダブルは11回、30得点ゲームは48回記録した。

『個人としての実績』は疑いようがないが、プレーオフを一度も経験していない。ただ、それはこの移籍で変わるとラメロは信じている。「今回の移籍が大きな力になる。とにかく準備はできているし、ここで学び、自分のすべてを出しきりたい」

ティム・コネリーGMはラメロについて「周囲を惹きつけ、高める選手」と評価する。「長くこの業界にいるから多くの知人がいる。その誰もがラメロについて『一緒にいて楽しい男だ』と言った。長く厳しいシーズンを通して高いエネルギーを維持するのは難しいものだが、彼の前向きな姿勢がそれを助けてくれる。まだ見ぬ場所へと我々を導く存在だ」

エースのアンソニー・エドワーズは2020年の全体1位指名選手。ラメロは3位で、ジョシュ・グリーンは18位。28位のジェイデン・マクダニエルズも含め、ウルブズには2020年の1巡目選手が4人揃った。タイムラインの一致する、経験と将来性を両立させる選手を揃えたことで、ウルブズは本格的に優勝を目指す。

「そのおかげで今後10年間は指名権がない」とコネリーGMは冗談を言う。「でも、質こそが大事なんだ。アント(エドワーズ)は1位指名選手であることより、この若さでこれだけの勝利を経験していることに価値がある。才能があるだけでは勝てないのがNBAだ。ラメロもケガさえなければ勝利に貢献できる。ここまでは不運が重なったが、新シーズンは72試合に出場できるな?」とコネリーGMがラメロに微笑みかけると、彼も「そう願うよ」と笑顔で返事をした。

ラメロの弱点であるケガの多さについても、コネリーGMは「起用法や出場時間はこれから話し合っていくが、ウチのメディカルスタッフには絶大な信頼を置いている。ここ数年で最も健康なチームであり続けてきた取り組みを続けていく」と問題視していない。

ラメロはウルブズについて「すべてが魅力的で、悪いところが見当たらない。コーチもスタッフも素晴らしいし、街を少し見て回ったけど、みんな親切だ。今回の移籍は神の導きだと思っている。すべてを委ねて、ただただ幸せを感じているよ」と語る。

同時に加入したグリーンは、マーベリックスで2023-24シーズンのNBAファイナル出場などプレーオフでの経験が豊富で、どのポジションでも守れる多彩なディフェンスが持ち味。「ウルブズは過小評価されているけど、すごい可能性を持っている。優勝を目指すチームの一員としてプレーするのが楽しみだ」と語る。

もっとも、ウルブズには『最後の1ピース』が欠けている。レイカーズ退団を決め、いまだ新天地を決めていないレブロン・ジェームズだ。もともとプレーオフで上位進出が期待できるチームにラメロを筆頭とする新戦力を加え、なおかつジュリアス・ランドルとナズ・リードの放出後もパワーフォワードのポジションを空けて『彼』の決断を待っている。

コネリーGMはレブロン獲得の夢を隠そうとしない。「我々の最大のアピールポイントは、このチームそのものだ。ここ数年、優勝したチームを除けばどこにも負けない成功を収めてきた実績がある。レブロンに限らずどの選手にも、ここは楽しく、勝てる場所だと思う。我々は今のチームを誇りに思うし、レブロンの目にも魅力的に映ることを願うよ」

「レブロンに勧誘の電話はした?」と問われたラメロは、笑顔とともに「ご想像にお任せするよ」と答えている。