堀内桜花

得点の意識を高める堀内「5人制より攻めやすい」

『FIBA3x3ユース・ネーションズリーグ2026-U21アジア2-』が明日開幕する。4年後のロサンゼルス五輪を見据え、アンダーカテゴリーからの底上げを狙う日本にとって、今大会の目標は総合優勝であり、そしてその先にあるワールドカップの出場権獲得だ。

前田有香ヘッドコーチが「個のポテンシャルは非常に高い」と太鼓判を押すこの若きチームにおいて、異彩を放つホットラインがある。それは京都精華学園中から6年間ともに戦い、高校時代にはウインターカップ連覇を果たした堀内桜花(シャンソン化粧品)と八木悠香(ENEOSサンフラワーズ)のコンビだ。高校卒業後、それぞれWリーグの異なるチームへと進んだ2人が、3×3のU21日本代表というステージで久しぶりに共闘を果たす。

「まさか一緒にできるとは思っていなかったので、メンバー表を見たときは率直にうれしかったです」。そう笑顔を見せるのは、177cmながら内外から得点でき、泥臭い仕事もいとわない万能プレーヤーの八木だ。一方、卓越したゲームメークとパスセンスでチームを日本一に導いた堀内も「別々のチームとなった中でプレーを見たり、対戦して刺激をもらっていました。またこうして同じチームでできるのは、すごくありがたい経験です」と、かつての相棒との再会を喜ぶ。

3×3未経験の選手も含まれる若いチームにおいて、戦術の成熟やコンビネーションの構築はなかなか難しい。3日間という短い強化合宿であればなおさらだ。それでも、中高の6年間をともに過ごしてきた2人には、時間のブランクなど関係なかった。

八木が「やっぱりプレーしていく中で、6年間ずっと一緒にやってきた部分もあるので。なんか『阿吽の呼吸』っていうのも、まだあるなっていうのは感じました」と語るように、コートに立てば自然とお互いの動くタイミング、パスの欲しがる位置など、身体が覚えているという。この2人の無条件の連携は、短い準備期間で本番を迎える日本にとって大きな武器となりそうだ。

高校時代はパスファーストのイメージが強かった堀内だが、この代表活動ではアグレッシブにリングを狙う姿勢を見せ、3×3特有のスペースの広さを存分に楽しんでいる。「積極的に2ポイントを狙いに行ったり、ドライブなど自分の得点を意識しています。5人制より人数が減ってスペース的に広くなって、プレーしやすいのが1番ありますが、5人制より攻めやすいです」

八木悠香

八木「応援が自分たちの良いプレーに繋がっている」

また、5人制では周囲を生かす合わせのプレーやインサイドワークが主となる八木も、3×3ではボールを長く保持し、自らがゲームを組み立てるハンドラーとしての役割も担う。「ドライブだったり、ミスマッチを狙った中のプレーは自分の得意としてる部分で、何でもできるところは3人制でも出していきたいです。5人制ではそんなに長くボールを持つこともないですが、3×3はよりボールを多く持って、自分がゲームを作れるところもあるのでやっていて楽しいです」

6月13日には国内大会『Q.O.Q. 3×3 2026』に出場した。決勝戦では一日の長がある女子U23日本代表(JBA 3×3 STAR)に15-21で敗れたが、初めての3人制の大会とあって得るものは多かった。堀内は言う。「状況判断をして、そのディフェンスからオフェンスに切り替わるところの準備を意識してやっていました。あのような環境でプレーすることはなかなかないですし楽しかったですが、決勝ではサイドラインを割っちゃうターンオーバーを結構してしまったので、そこは気をつけないといけないです」

3×3は音楽が流れ、観客との距離が近い中で試合で行われる。5人制を主戦場としてきた選手はこうした特殊な環境に戸惑うことも多いが、八木はそれをプラスに変えている。「あんなに近くでお客さんが見てくれることはあまり経験したことはないですが、苦しい展開になった時に声が鮮明に聞こえることで頑張ろうと思えました。見てくださってる方々の応援が自分たちの良いプレーに繋がっていると思いました」

3人制の経験は乏しいが、それを補って余りある勝者の経験が2人にはある。京都精華で日本一の景色を何度も共に見たコンビは新たな戦場で再び、阿吽の呼吸を炸裂させる。