ドレイモンド・グリーン

「彼に相応しい評価を得てもらいたかった」

デマーカス・カズンズが練習中に左膝前十字靭帯を断裂したという報せは、NBA選手、コーチに大きな衝撃を与えた。

2018年の1月下旬に左足アキレス腱を断裂し、2019年のプレーオフ・ファーストラウンドでは左大腿四頭筋を断裂。そして今回の前十字靭帯断裂と、約1年半の間に3度も重傷を負うことになったカズンズは、2019-20シーズンを全休する可能性が高い。

カズンズが昨シーズン所属したウォリアーズのヘッドコーチ、スティーブ・カーは、この報せに心を痛めた。そしてウォリアーズでカズンズとチームメートだったドレイモンド・グリーンも、ショックを隠せなかった。

8月15日にロサンゼルスで調整中のアメリカ代表を表敬訪問したグリーンは、カズンズのケガについて「今は言葉が見つからない。本当に悲しい」と『The Undefeated』に語った。

「来シーズン、デマーカスには大暴れしてもらって、どれだけ素晴らしい選手かを証明してもらいたかった。彼に相応しい評価を得てもらいたかった」

先週カズンズと会ったというグリーンは、減量してシェイプアップした同選手の見た目からもコンディションの良さが分かったという。それだけに、再び重傷と向き合わなくてはならないカズンズを不憫に思っている。

「先週デマーカスと会って、すごく身体も絞れていて、スリムだった。彼にも『ケンタッキー大時代のBoogie(カズンズの愛称)が戻ってきたんじゃないか!』と言ったんだ」

「あれだけ努力していた彼が今回のようなケガをしてしまって・・・『この次は何だ?』と思ってしまうよ。また(復帰までの)同じプロセスを辿る。退屈で仕方がなくなるかもしれない。今は、幸運を祈っている。できる限りのサポートはさせてもらう」

レイカーズでの来シーズンにかけていただけに、今回のケガで、カズンズのメンタルも相当なダメージを受けたことが容易に想像できる。気持ちが折れても不思議ではない状態ではあるが、グリーンは、アメリカでも犯罪発生率の高い地域として知られるアラバマ州モービル出身という境遇を乗り越え、NBAでオールスターにまで上り詰めたカズンズの復活を信じている。

「彼は、アラバマ州モービルからここまで辿り着いた選手。NBAはタフな場所で、辿り着くのも大変だし、残り続けるのはもっと大変。でも、モービル出身の彼はそれをやった。それができたのなら、何だってやれる」