1位指名に執念を見せるも「ジャズに指名されて光栄」

ジャズは1巡目2位でカンザス大のガード、ダリン・ピーターソンを指名した。これはジャズ史上最高の指名順位であり、チームは再建に終止符を打つタレントを獲得できたと確信している。ジャズのバスケ運担当社長を務めるオースティン・エインジは「ダリンが最高の選手だと確信していた。どんなチームにもフィットできる選手だが、特にウチへのフィット感は抜群だ」と、指名できた喜びを語った。

身長200cm、ウイングスパン208cmとガードとしては申し分のないサイズを持つピーターソンは、ドライブからのプルアップ、ステップバック、キャッチ&シュートとコートのどこからでも得点を生み出すスキルを備え、ディフェンスでもサイズとリーチを生かして複数のポジションを守る多彩さがある。大学での1年はケガが相次いだが、本人は「もう克服した」と語っており、ジャズのチームドクターもドラフトコンバインでのデータから「懸念なし」と指名にGOを出した。

ジャズはドノバン・ミッチェルとルディ・ゴベアを放出した2022年オフから長らく再建期にあり、昨シーズンは22勝60敗と苦しいシーズンを過ごした。それでもトレードデッドラインにジャレン・ジャクソンJr.を獲得し、バックコートもキヤンテ・ジョージにエース・ベイリーと将来性豊かな顔ぶれを揃えている。

ピーターソンはドラフト前にウィザーズのワークアウトにしか参加せず、1位指名への自信をアピールするとともに、「ウィザーズ以外に行くつもりはない」との意思を表明したと報じられていた。しかし本人は「もう過ぎたことで、今さら変えられないけど、1位になりたかったのに結果は2位だった。でも、ジャズに指名されて光栄だ」と報道を否定する。

ユタでのワークアウトには参加しなかったが、ドラフトコンバインでジャズのフロントとは面談している。「その時に感触が良かったから、エージェントには『ジャズに指名されたらうれしい』と伝えたんだ。ワークアウトをしなかったことで、ユタでプレーしたくないのではないかと誤解されているみたいだけど、そんなことはないよ」

「すぐにでもチームに合流して仕事に取り掛かりたい。NBA選手になったのを祝うのは今日だけで、明日からNBA選手としての生活を始める。チームに合流するまでもバスケ第一で練習を続けるよ。反骨心は常に僕の中にある。これで何かが変わるわけじゃないけど、2位指名という事実はこれからキャリアを通じて頭の片隅にあり続ける」

誰にとってもNBAプレーヤーになることは生涯の目標で、それを果たしたことで満たされた気分になっていることだろう。しかし、AJ・ディバンツァが有力視される中でも1位指名にこだわったピーターソンは、それが果たせなかった悔しさを隠そうとしない。この悔しさはシーズンで晴らすしかない。リベンジに燃える若者が、ジャズに良い化学反応を起こすことに期待したい。