
過小評価を覆し続け、ドンチッチの正式な『相棒』に
レイカーズとオースティン・リーブスは、4年1億8500万ドル(約280億円)の契約延長で合意した。これはドラフト外の選手としては史上最高額の契約となる。リーブスは2021年のNBAドラフトに打って出るも2巡目指名しか得られない状況で、あえて指名を拒否してドラフト外で勝負するという『賭け』に出てから5年で、大型契約を勝ち取った。
2ウェイ契約でレイカーズに加わり、4年5400万ドル(約81億円)の契約を得てから3年。リーブスがプレーヤーオプションの最終年を破棄してフリーエージェント市場に打って出れば、2021年の時点で彼を2巡目で指名するつもりだったピストンズが大型契約をオファーすると見られており、レイカーズは先手を打ってリーブスの残留を確定させた。
今シーズンのリーブスは腹斜筋と左ふくらはぎのケガが重なり、51試合の出場に留まった。絶対的なエースとなるルカ・ドンチッチの『相棒』として、オフボールでも貢献できるリーブスのプレースタイルは魅力的だが、ケガの多さやディフェンスの弱さ、キャリア5年目であってももう28歳で上積みが期待できない点は懸念されるところだ。
振り返ればリーブスはアーカンソー州の田舎町出身で、地元では有名でも全国的には無名だった。ウィチタ州立大では右肩の手術で出遅れて出場機会を得られず、1年間は公式戦に出られないのを承知でオクラホマ大に転校。そこで実績を残すも、2021年時点で23歳だった彼は「身体能力がない」、「即戦力であっても伸びしろがない」と評価が上がらず。無保証でレイカーズのトレーニングキャンプに参加するというスタートから、Gリーグでプレーしながら少しずつ評価を勝ち取っていった。
リーブスの魅力はシュート力と、それを最大限に生かす攻め気の強さ。そしてスター選手と共存しつつ自分の強みも出せるバスケIQだ。入団当初はレブロン・ジェームズの庇護の下で遠慮がちに笑っていた2ウェイ契約選手が、今ではドンチッチやレブロンが不在となればチームを引っ張る強靭な精神力を見せるようになった。
その過程を知るレイカーズは、リーブスの弱みではなく強みに注目した。とにかく身体能力が至上とされるNBAで、リーブスは今後も自身への過小評価を覆していかなければならないが、彼ならそれができると信じた。ロブ・ペリンカGMは「彼はここでレイカーとしての旅を始め、レイカーとしてこの旅を続けたいと宣言した。私たちも同じ気持ちだ」とコメントしている。
コービー・ブライアントにとってのパウ・ガソル、レブロンにとってのアンソニー・デイビス。強いチームには、絶対的なエースとその相棒が欠かせない。ここからのレイカーズはドンチッチとリーブスがそんなコンビになれるかどうかが最大の注目となる。
『ドンチッチとリーブス』という方針は決められたが、レイカーズにはまだ解決すべき課題が山積している。レブロンはNBA24年目のシーズンをプレーするかどうかの結論をまだ出していないが、やるとなれば慰留に全力を注ぐだろう。フリーエージェントとなる八村塁、ルーク・ケナードやジャクソン・ヘイズ、契約最終年がプレーヤーオプションになっているマーカス・スマートとディアンドレ・エイトンの処遇も決めなければならない。