ジョーダン・プール

「周りと違った存在になるには技術よりも意識の方が大事」

今年のドラフト全体28位でウォリアーズから指名されたジョーダン・プールは、入団会見で「自分はいつも格下扱いされてきたし、目に留まらない存在だった。だからいつだって、力を証明するために、自分をプッシュしてきた」と語った。

幼い頃から父親のチームでプレーしてきたプールは、年長者とのプレーで揉まれた。フィジカルの差によりディフェンスでは対抗できなくても、オフェンスの力が伸び、それが長所になった。

ミシガン大出身のプールは、大舞台にも動じない度胸の持ち主でもある。ヒューストン大と対戦した2018年のNCAAトーナメント2回戦では、61-63の状況でラストショットを託され、見事にブザービーター3ポイントシュートを成功させてチームを逆転勝利に導いた。

プールは、大学やプロでは、技術よりも気持ちが大事であると話す。

「大事なのは、アグレッシブな気持ちを持ってやること。大学レベルや、このレベルで周りと違った存在になるには、そういう気持ちの強さが必要になる。技術よりも意識の方が大事」

サクラメントで行なわれたカリフォルニアクラシックでは、2試合で11本中1本しか3ポイントシュートを決められず、フィールドゴールも20本中4本に終わったものの、ラスベガスでのサマーリーグでは試合を重ねるごとに調子を上げ、平均17.8得点、2.8リバウンド、1.8アシストを記録。レイカーズ戦では23得点を決め、アジャストする力が高いことも証明した。

NBAで定位置を奪うには、シュートセレクションと守備を改善させる必要があるものの、左膝前十字靭帯を断裂したクレイ・トンプソンの復帰は早くてもレギュラーシーズン後半になるため、ローテーション入りのチャンスはある。

高校と大学時代もチャンスを与えられるまで待ったプールは、NBAでもすぐにコートに立てるとは思っていない。それでも、結果を残す方法を見出だそうとしている。

「インパクトを残す方法を見つける」と語ったプールは、こう続けた。「すぐに自分が求める形にはならないだろうけれど、まずアジャストして、それから学ぶ。そうすることで、攻守両面、パス、シューティングでインパクトを残せる。どういう役割であっても、コートに立つ方法を見つける」

これまでと同様に実力で評価を変えられるかどうか、プールの挑戦が始まる。