3ポイントシュート攻勢で先手、後半のランで早々に決着

現地5月28日に行われたサンダーvsスパーズのカンファレンスファイナル第6戦は、スパーズが一度もビハインドを背負うことなく118-91の完勝を収め、通算成績を3勝3敗とした。

ビクター・ウェンバニャマは第5戦で相手のフィジカルなプレーに闘志を削がれ、20得点を記録したもののゲームにインパクトをもたらすことができなかった。それから2日後、サンアントニオに舞台を移しての第6戦で、開始早々に3ポイントシュート、チェイスダウンブロック、再び3ポイントシュートとビッグプレーを連発してチームに勢いをもたらす。

ボールを持っていてもいなくても常にコンタクトして激しく削ってくるアイザイア・ハーテンシュタインを嫌がり、ペイントエリアから締め出されてはいたが、それでも目の前が空いていれば3ポイントシュートを積極的に打ち、守備では身体を張ってリムプロテクト力を発揮した。エース復活のパフォーマンスは周囲を活気付け、他の選手もアグレッシブに攻めることで、第1クォーターだけで3ポイントシュート14本中8本成功の大当たり。スパーズが35-22とリードを奪った。

サンダーは第1クォーターの3ポイントシュートが6本中1本成功とタッチは良くなかったが、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーを中心に2点シュートを効率良く決めることで食らい付く。スパーズの3ポイントシュートの当たりが良すぎるだけに、これが止まれば試合がひっくり返る予感を漂わせていた。

それでも、スパーズは第3クォーター中盤からの約7分間で19-0のランでサンダーを突き放す。3ポイントシュートの当たりが止まったと見るや、それまでアウトサイドに偏っていた攻めをドライブ中心にシフトしてサンダーを混乱させた。またディフェンスでは第3クォーターに3ポイントシュートを1本も決めさせず、シェイへのダブルチームに飛び込むタイミング、それに合わせるローテーションまで高いレベルで遂行した。

第3クォーター終了時点で92-66とスパーズが大量リード。第4クォーターのサンダーはシェイやチェット・ホルムグレンなど主力をベンチに置き、スパーズが余裕を持って勝利した。

ウェンバニャマは28得点10リバウンド2アシスト2スティール3ブロックを記録したが、試合に与えたインパクトはスタッツ以上のものがあった。第5戦とは真逆の活躍について彼は「僕自身が変わった。スタッフやチームメートと戦い方について徹底的に話し合ったことで変わることができた」と語った。

負ければシーズン終了の『崖っぷち』の状況だったが、ウェンバニャマは厳しい状況が自分のポテンシャルを引き出してくれると信じている。「追い込まれた状況であればあるほど、全力を出しきることができる。前の試合で犯したような、人間ならどこかでやってしまうミスをすべて消し去ってくれるような感覚がある」

次はシリーズの決着をつける『GAME7』で、プレッシャーの掛かる試合となるが、「まずは経験豊富な人たちの言葉に耳を傾けたい」とウェンバニャマは言う。「チームメートにもスタッフにも、僕の周囲には頼れるベテランがたくさんいるからね」