カイル・クーズマ

ポポヴィッチに心酔「僕の最も好きなコーチ」

アメリカ代表のトレーニングキャンプがスタートしている。NBAのシーズンが終了してから代表チームの始動までに、スタープレーヤーの代表参加辞退が相次いだ。ジェームズ・ハーデン、アンソニー・デイビス、デイミアン・リラードといったタレントが辞退を表明。レブロン・ジェームズやステフィン・カリーは最初から候補に入っていない。

彼らは代表活動よりもNBAの新シーズンのための休養や準備を優先し、アメリカ代表は若手中心のチームとなっている。それでも、参加している選手は精力的にメニューをこなしているし、ここで得られるものにも十分に満足しているようだ。その一人がレイカーズで頭角を現した、24歳のカイル・クーズマだ。

彼はグレッグ・ポポヴィッチのバスケットボールを学ぶことに興奮しており、「僕にとっては最も好きなコーチだ。ずっとスパーズを見て、彼が勝つところを見てきた」と語る。

「だから僕にとってはここに来て学び、彼と一緒にいられるのは本当に素晴らしいんだ」

「彼にはすごい経験があるから、僕はスポンジになってすべてのことを少しずつ吸収したい。彼だけじゃなくジェイ・ライトもスティーブ・カーもいる。たくさんの素晴らしいコーチから学ぶことはきっと僕の力になるよ」

2年前、ドラフト全体27位でレイカーズから指名を受けたクーズマは、『若手育成を目的としたチーム』で出場機会を与えられ、そのポテンシャルを存分に発揮した。ただ、今オフにヤングコアは解体され、レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスを中心とした『優勝を義務づけられたチーム』が始動する。これまで育てた期待の若手を一挙放出する中で、クーズマがトレード要員にならなかったことは評価の証だが、その彼も新体制となるレイカーズのプレータイムや役割は定まっておらず、ゼロからの再出発で勝ち取る必要がある。

そのためにも、経験豊富なポポヴィッチの下で自分のレベルを底上げすることが求められる。若い彼にとって、この時期に代表のバスケットにどっぷり漬かることは大きな刺激になるだろう。第2のブレイクに向けて、クーズマはやる気に燃えている。