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ヘッドコーチ解任の知らせに激怒するも、就任要請には即答で「OK」

2年連続となるNBAファイナル進出を決めたキャバリアーズだが、今シーズンも決して順風満帆だったわけではない。一番の危機は今年1月、30勝11敗で東の首位に立っていたにもかかわらず、前ヘッドコーチのデビッド・ブラットを解任したことだろう。

この時、ブラットのアシスタントコーチだったのがティロン・ルーだ。首脳陣はヘッドコーチ経験のなかった彼に現場を預ける英断を下した。

『Real GM』によれば、ルーは、ゼネラルマネージャーのデビッド・グリフィンからブラット解任の報せを受けた際、激高したという。

「最初に知らされた瞬間は、『何を考えているんだ!』という感じだった。ブラット解任という結論になるとは思わなかった。信じられなかったよ」と、ルーは約4カ月前の顛末を振り返っている。

「ヘッドコーチを解任したチームを預かること、ましてや目の前にはブルズ戦が控えていた。自分が置かれた現実に圧倒されたし、困惑したよ」

グリフィンは、ブラット解任はすでに決定事項であることを伝え、新ヘッドコーチとしてチームを率いるつもりがあるかを尋ねた。突然のことに怒りが収まらない状態だったルーだが、二つ返事で「自分ならこのチームを引っ張ることができる」と返答したという。

その後、キャブズは27勝14敗でレギュラーシーズンを終え、東カンファレンスの1位でプレーオフに進出。球団史上初のNBA制覇まで、あと4勝に迫っている。