
勝っても未熟さを痛感「不甲斐ないプレーばかり」
大阪薫英女学院は、先週末に行われたU18日清食品トップリーグ2026入替戦で、県立湯沢翔北と千葉経済大学附属に勝ってU18日清食品トップリーグへの復帰を決めた。
この春に3年生となる松本璃音と原乙羽、細澤幸生は昨年からのレギュラーだが、これまでベンチから試合に出ていた1年生の大槻佳子と今井優蕾が新たに先発を任されるようになった。インサイドを支えるのは細澤と今井の2人。経験ある細澤が県立湯沢翔北との試合で足を痛めたために、翌日の千葉経済大学附属戦では今井がペイントエリアの守備とリバウンドで大きな責任を背負うこととなった。
今井は8得点17リバウンドを記録したのだが、先発センターとしてやるべきことと、今の自分にできることの差の大きさに打ちひしがれていた。「勝てて良かったです」と声を絞り出す今井の目からは涙がこぼれそうで、試合に負けたような雰囲気だった。「決めるべきところで決められず、不甲斐ないプレーばかりでした。勝てる試合を危ない展開にしてしまって、本当に申し訳ないと思っています」
ウインターカップ初優勝の立役者となった昨年のエース、三輪美良々は、留学生相手のディフェンスでもゴール下でのオフェンスでも非凡な力を発揮した。まだ1年生の今井が、この時点で三輪の仕事をすべて引き継ぐのは無理というものだ。
試合前に、応援に駆け付けた三輪から「強く!」と声を掛けられたというが、トップリーグ残留に燃える千葉経済大学附属のプレー強度の高さに今井は飲み込まれてしまった。「美良々さんに言われた通り、強くプレーしようと思ったんですけど、コンタクトでよろけてしまい、フィジカルをもっと鍛えないといけないと思ったし、もっと気持ちを出していかないと負けてしまうと感じさせられました。その部分でやられてしまって、そこから細かいミスもいっぱいして。課題がいっぱい見つかりました」
三輪も1年生の時には2学年上のエース、島袋椛と自分を比べて足りないところばかりを痛感し、その悔しさを努力の糧としていた。今井はその三輪の足跡をたどろうとしている。「大事なところで得点を取ってくるチームの柱になりたいです。足りないところばかりですが、これからもっともっと頑張ります」と今井は語る。

松本璃音「自分らしく薫英を引っ張っていけたら」
もう一人の1年生レギュラー、大槻佳子は堂々としたプレーを見せた。それでも、去年は短い時間で自分の持ち味を全力で出すだけで良かったが、新チームではガードとしてやるべき仕事も責任も格段に増している。
大槻はまず、同級生の今井について「苦しい試合展開で優蕾のリバウンドにはすごく助けられました」とフォローし、自分のプレーメークも足りなかったと語った。「優蕾の単独の攻めが多くなってしまい、私がもっと外でパスを回してタイミング良く優蕾にパスを出していれば、相手にスティールされることもなくもっと簡単にシュートを打てたのかなと思います。細澤さんに頼りすぎている部分も含め、それは今後の課題です」
それでも大槻は「苦しい試合にはなりましたが、1点差でも2点差でも勝ちは勝ちだと思っているので、勝ちきったことを自信にしていきたいし、ずっと目標にしていたトップリーグ行きの切符を取れたのは良かったです」と力強く語る。
「去年は交代で出て思い切りやってこい、という立場でしたが、新チームではスタートになって、最初でしっかりゲームを作って後から出てくる選手たちに思い切ったプレーをさせる側になるので、そこの責任はすごく感じています。それでも私は思い切り良くプレーすることで持ち味が出せる選手なので、ゲームを作っていく課題に責任を持って取り組みながらも、思い切り良くプレーする部分は忘れないようにしたいです」
ウインターカップ女王・大阪薫英が最終Qに逆転!
— 高校バスケby日本バスケットボール協会(JBA) (@U18_JBA) March 15, 2026
激戦を制し、#U18日清食品トップリーグ 2026の出場権を掴み取る🔥#U18日清食品トップリーグ入替戦#U18日清食品リーグ#高校バスケ pic.twitter.com/MmTXPbDuaQ
新チームでは松本がキャプテンとなった。この1年でベンチ外からベンチ入り、スタメンと急成長した彼女は、今度はチームを引っ張る大役を担う。
「この2年間は(幡出)麗実さんという絶対的なキャプテンがいたのですが、私は人生で初めてキャプテンをやるので分からないことだらけです。でも、自分の気持ちの強さを生かして、自分らしく薫英を引っ張っていけたらと思っています」
ウインターカップで優勝したからと言って、今年の成功が約束されたわけではない。幡出と三輪の穴は、松本や大槻、今井など下級生の成長でこれから補っていく。今はまだ足りないところに目が行くかもしれないが、春夏秋冬と季節が巡るごとに彼女たちは急成長を遂げるはずだ。