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ウォリアーズでプレーするクレイは今ファイナルで見納め?

NBAファイナル第1戦、クレイ・トンプソンは36分間の出場で6得点と不発。それでもヘッドコーチ代行のマイク・ブラウンは試合後に彼のディフェンスを称え、得意のキャッチ&シュートだけでなく、チームプレーに徹することのできる万能さがあらためて評価されている。

ケビン・デュラントが加入した今シーズン、トンプソンはオフェンス面で以前ほど目立たなくなっているが、本人は現在の役割に「不満はない」と語る。

ただ、トンプソンが今シーズンを最後にウォリアーズを離れると予想する声は少なくない。トレイルブレイザーズのCJ・マッカラムは、トンプソンがキャリア2回目の優勝を果たした際には、将来的に移籍するとTwitterで明言。また「ファンの皆は、クレイが在籍している時間を楽しんだ方が良い」とも書き込んだ。

『贅沢税』を払ってまでチームを維持する可能性は低い

トンプソンは2018-19シーズンまでウォリアーズとの契約を残している。しかし、ウォリアーズは今オフにフリーエージェントになるステフィン・カリーが5年総額2億ドル(約220億円)超えの『スーパーマックス契約』を結ぶことが確実。さらにウォリアーズは、デュラントとの再契約という問題も抱えている。

もしウォリアーズが、チーム総年俸の上限にあたるサラリーキャップを超え、リーグに贅沢税を支払うことを受け入れれば、今のメンバーを維持することは可能だ。しかし、球団経営を圧迫する『タブー』を選択する可能性は極めて低い。

つまり、遅かれ早かれ、カリー、デュラント、トンプソン、ドレイモンド・グリーンらによる『スーパーチーム』解散の危機は訪れる。そして、全選手が年俸カットを受け入れない限り、解散は免れない。

カリーとの『スプラッシュ・ブラザーズ』を見続けたい気持ちもあるが、本来ならエース級の実力を持つトンプソンが引っ張るチームを見たい、というファンも少なくないだろう。それは戦力均衡をモットーとするNBAの目指す方向でもある。

ファイナルの結果は別として、ウォリアーズのフロントはこの夏に正念場を迎える。

CJ・マッカラムの指摘は、ファイナルを楽しみたいウォリアーズのファンにとっては決して気分の良いものではないだろう。ただ彼は「今のうちにクレイのプレーを目に焼き付けておけ」と素直な気持ちでアドバイスしているのかもしれない。