JX-ENEOSに加入し3×3も経験「今までとは意識が違う」
バスケットボールのU19女子日本代表は、7月20日に開幕するU19ワールドカップに参加する。この春に八雲学園を卒業し、『女王』JX-ENEOSサンフラワーズの一員となった奥山理々嘉も、昨年のU18アジア選手権に続いて世界へと挑む。
様々なチームとテストマッチを重ねて大会への準備を進める間、「どんどんやれているなと感じました。自分でも成長した部分が少しずつ実感できました」と奥山自身も成長の手応えを得ているが、世界が相手となれば求められるレベルは自ずと高くなり、「リバウンドの部分でやっぱり相手が大きくて取られてしまっている部分があります。そこは自分の役割なのでしっかりボックスアウトをして、自分が頑張るところだと思います」と、高さの不利を自分がどれだけカバーできるかが日本の成績に直結すると気を引き締める。
U18アジア選手権は奥山にとってもチームメートにとっても得難い経験となったが、その後の1年間での環境の変化も選手たちに大きな影響を与えている。奥山は高校を卒業してJX-ENEOSに加入し、3×3にも参戦した。「やっぱり今までとは意識が違うし、周りの先輩方の影響が今はすごく強くて。環境が変わったことによって自分自身でも感じるものが多くて、正直大変です」
それでも、若い奥山にとっては目の前に次々と現れる新しい挑戦のすべてが自分の血肉となる。「もっと上手くなりたいし、足りないところもいっぱい出てくるし、今の自分は思い切ってプレーができていなくて。だけど、みんなアドバイスをくれるので、環境が変わった中でも楽しみつつやっていかなきゃなと思います」
「今までやってきたことを出し切りたい」
5月に出場した3×3ウーマンシリーズでの経験も大きかった。その時のチーム編成は奥山が最年少だが身長は一番高く、相手のビッグマンを止める役割を託されていた。特に中国戦でマッチアップした相手は奥山よりも身長も体格もはるかに大きく、「今までにかつてないぐらいに大きい相手でした」と、苦笑いとともに振り返る。3×3は5人制よりもコンタクトが激しく、サイズのミスマッチをしのぐのは相当な苦労がある。ただ、その大変さも奥山には成長の糧となった。
「3×3で今までで一番背も幅も大きいぐらいのビッグマンを相手にしたので、アメリカにもビッグマンはいますが、どんなに大きくてもビビらなくなりました。もう気持ちは全然負けないです」と笑顔で自信を口にした。
「U19として出られるのはこれが最後。同い年の仲間と一緒にバスケットができるのも最後なので、今までやってきたことを出し切りたいと思います。そして同期と一緒にプレーする機会はなかなかないので、自分自身すごくうれしいし、みんなで最後は笑いたいので、日の丸を背負っているからには一生懸命プレーで恩返しできるように頑張ります」
この1年間で技術的にも精神的にも大きく成長した奥山が、世界を相手にどれだけ戦うことができるか。苦戦もするだろうが、それも成長のためのステップ。奥山の奮闘に期待したい。