安藤誓哉

「代表については本当にいつ終わりが来るのか分からない」

桶谷大新ヘッドコーチ体制の初陣となる『FIBAワールドカップ2027アジア予選Window2』 の強化合宿には16名が参加しているが、大半はWindow1と同じだ。司令塔の安藤誓哉も継続して選出されたメンバーの1人で、チャイニーズ・タイペイ戦とのホーム&アウェーとなったWindow1ではゲーム1で14分出場の7得点、ゲーム2でも7分出場で6得点と爪痕を残した。

昨シーズンまで島根スサノオマジックに在籍していた安藤にとって、同じ西地区の琉球ゴールデンキングスで指揮を執っている桶谷ヘッドコーチは、これまでライバルとしてやり合ってきた仲だ。桶谷ヘッドコーチの印象を安藤はこう語る。「記者会見とかの動画などを見ていて、気持ちが入っているというか、情熱的なコーチだなと。分かりづらくないですし、今日の練習でも細かいところでも問題があったら一度止めてクリアにしていくところは、『あ、いいな』というリスペクトが生まれます」

そして準備期間が短い中でも指揮官のやりたいことを習得するために、「まずは最初の2日間で、しっかりとコンセプトを叩きこみたい。そこで自分の強みをどう生かせるのかを分かった上で、次の段階に進んでいきたいと思います」と続ける。

桶谷ヘッドコーチは、前任者トム・ホーバス体制の良いところを受け継いでいく意向を示した。ただ、新体制となったことで選手の序列はリセットとはいかないまでも、変化が生まれる可能性はある。Window1において、ポイントガードでは齋藤拓実、富樫勇樹に次ぐ3番手として起用されていた安藤にとっては、序列を高めるチャンスと言える。

だが、安藤は「そこに関してはノープレッシャーという感じです」と語り、その真意をこう説明する。「本音を言わせてもらうと、あと何年、日の丸をつけてプレーできるのか。正直、目標も立てられないです。だから今持っている僕の実力を出して、目の前の試合でどれだけ貢献できるのかに集中しています。それが結局は、代表における未来にもおそらく繋がってくると思います」

Bリーグ屈指のエリートガードとして今シーズンもハイパフォーマンスを続ける安藤だが、33歳とベテランの域に入っている。それも踏まえ、「どれだけの期間は分からないですけど、あとどれだけ日本のバスケットボール界に貢献できるのか。それはある意味、自分にとって挑戦です」と代表への熱い思いを語る。

「自分のキャリアで、今このタイミングで代表でプレーするのは思っていなかったことです。この2試合はもちろん日本の未来にとって大切な試合です。自分にとっても、プロバスケットボール選手としてのキャリアはまだまだ長いかもしれないですが、代表については本当にいつ終わりが来るのか分からない。そして必ずプロバスケットボール人生よりも早く終わりが来るモノです。だからこそ、毎回これが最後かもしれない、やるしかないという思いを持っています」

文字通り、毎試合完全燃焼する心構えで安藤は代表の試合に臨んでいる。このすべてを出し切る彼の熱い気持ちは中国、韓国とのタフな戦いを勝ち切るための大きな助けとなる。