「自分はまだ才能の60%しか発揮できていない」
バックスのヤニス・アデトクンボは、2018-19シーズンのMVPを受賞し、名実共にNBAの顔になった。
しかし彼は、すでに気持ちを切り替えている。バックスの優勝を目標にしているアデトクンボは、7月14日にミルウォーキーで開催されたファンイベントで、バックスファンに彼らしい頼みごとをした。
「MVP!」のチャントで称えられた彼は、感謝の気持ちをバックスファンに伝えた。そしてステージでマイクを握ると「僕からみんなにお願いがある」と話し始めた。
「今日、7月14日以降、お願いだから僕を『MVP』と呼ばないでもらいたいんだ。そうすれば僕はもっと成長できるし、この街に優勝をもたらすことができる。だからお願いしたい。来シーズンもう一度MVPを取るまで、僕を『MVP』と呼ばないでもらいたい。だから、最後の『MVP』コールをみんなで一緒にやろう。MVP!MVP! MVP! 」
“After today, please don’t call me MVP… until I win it again next year!” – @Giannis_An34 pic.twitter.com/vNv5qc7Nwa
— Milwaukee Bucks (@Bucks) 2019年7月14日
アデトクンボは、来年の夏にバックスとスーパーマックス契約を結ぶ資格を手にしている。現代NBAでは、スター選手が優勝のために手を組む傾向が強い。アデトクンボの周囲も騒がしくなり始める可能性があるものの、本人は「同じ目標を持ってこれからも歩めるのなら」という条件付きながら、バックスでキャリアを終える希望があることを『ESPN』とのインタビューで語った。
「同じ目標を持ってこれからも歩めるのなら、自分がバックスで20年、もしくは25年プレーしない理由がない。引退後にはコーチングスタッフ、もしくはフロントオフィスに加わることだってあるかもしれない。ただ、目標、基本的な考え方は一緒じゃないといけない。優勝という目標を持たないといけないんだ。僕は勝てるチームの一員でいたい」
「同じ目的、同じアプローチで物事を進めていけるのなら、移籍する理由はない。それに、ステフ(カリー)、ダーク(ノビツキー)、コービー(ブライアント)、ティム・ダンカンのようになれない理由が見当たらないよ」
今年の12月に25歳になるアデトクンボは、まだ自分がレベルアップできる部分が多いことを理解している。インタビューで「自分はまだ才能の60%しか発揮できていない」とも語るなど、2019-20シーズンも『ヤニス・フィーバー』が続きそうだ。