
マルチなプレーで10得点8リバウンド8アシストを記録
アルバルク東京は佐賀バルーナーズとのホーム第2戦に96-83で勝利し、同一カード連勝を飾った。
A東京は序盤からタナー・グローヴスを欠く佐賀に対し、高さの優位を生かしてディフェンスを崩し、ノーマークのシュートを確実に決めていく。安藤周人の6本を筆頭に、前半の3ポイントシュートは19本中10本成功と高確率。それでも、佐賀のハイプレッシャーディフェンスにターンオーバーを犯すことも多々あり、さらにデイビッド・ダジンスキーにミスマッチを突かれ、巧みなポストムーブから19得点を奪われるなど、突き放せずに45-38で前半を終えた。
第3クォーターも同じような展開となったが、前半は無得点ながらパサーに徹して9アシストを挙げたライアン・ロシターがミスマッチから得点を重ね、67-51とリードを広げた。そして最終クォーターにはインサイドの攻防を制しつつ、的確な判断から3ポイントシュートを高確率で射抜き続け、粘る佐賀を振り切った。
A東京は36本中18本の3ポイントシュートを成功させたことが大きな勝因となったが、これはワイドオープンが作れているからこそ。佐賀の強烈なプレッシャーをいなしてノーマークを作ることは簡単ではないが、A東京はそれを完遂した。キャリアハイまであと1本に迫る14アシストを記録したロシターに加え、チェイス・フィーラーもシーズンハイの8アシストを挙げた。さらにフィーラーは10得点8リバウンド2ブロックと攻守で素晴らしいパフォーマンスを見せた。
フィーラーはこのように試合を振り返る。「スコアだけを見れば大差がついているように見えますが、決して楽な試合ではありませんでした。佐賀は常に戦い続けて、何度引き離しても食らいついてくるチームです。実際に2桁リードを作っても、彼らの粘り強いディフェンスからすぐに1桁差に詰められる場面が何度もありました。その中で連勝できたので、チームとして本当に良かったです」

「優勝を狙える伝統あるクラブでプレーしたい」
フィーラーは宇都宮ブレックスで優勝した後、当時B2に所属していた佐賀に加わった。直近の3シーズンを佐賀で過ごし、B1昇格も勝ち取るなど、当然ながら思い入れのあるチームだ。フィーラーも「特別な感情がある」と言う。
「長く一緒にプレーしている選手が多く、B2からB1へともに昇格を経験してきたメンバーもいます。そのうちの3年間を彼らと過ごしてきたので、非常に仲が良いですし、お互いを信頼し合っています。今の佐賀は年々強くなっていますし、チーム全体でコミュニケーションを取りながら良い形でプレーをしています。そんな彼らと戦えたこの2日間は、僕にとって非常に特別なシリーズになりました」
その気持ちは佐賀の選手も同じだろう。第4クォーターにはフィーラーがファウルを受けて転倒した際、レイナルド・ガルシアと井上諒汰が手を差し伸べた。味方が手を貸して選手を起こす光景はよく見るが、敵チームから起こしてもらうシーンはあまり見ない。フィーラーは「彼らとは何のわだかまりもありません。お互いにリスペクトし合っているからこその自然な振る舞いだったと思います」と振り返る。
互いのチーム事情はもちろんあるが、フィーラーは佐賀から今シーズン途中にA東京へ期限付き移籍をし、その契約を延長した。特別なチームだったが、フィーラーはコンフォートゾーンから抜け出すことを選んだ。
「佐賀でプレーする選択肢ももちろんありましたが、外国籍選手の枠が埋まっている状況でした。ちょうど同じタイミングでA東京からオファーをいただき、最終的には『優勝を狙える伝統あるクラブでプレーしたい』という気持ちが勝りました。また、僕がここに来てからチームの勢いや雰囲気も非常に良く、その一員として最後まで戦い抜きたいと強く感じたので契約延長を決めました」
実際に、彼が加わってからのA東京は14勝2敗と大きく勝ち越し、今回の連勝でついに東地区2位に浮上した。今後もフィーラーの多彩なプレーは、優勝を狙うチームにとって欠かせないだろう。フィーラーは「僕が何か特別なことをする必要はありません」と言い、このように締めた。
「エネルギッシュにプレーし、チームのアドバンテージを最大限に生かしたい。ウチには才能豊かな選手が揃っているので、堅実に自分らしいハードなプレーを続けて、勝利に貢献したいです」