『アンダードッグ』(格下)という見方にも怒らず
NBAファイナル史上初、3年連続の同一カードとなった今年の頂上決戦の見どころは、ステフィン・カリーとケビン・デュラントのシーズンMVPデュオを擁するウォリアーズと、レブロン・ジェームズを中心に手練れが集まって完成したキャバリアーズという図式に他ならない。
キャブズがセルティックスとの東カンファレンス決勝を第5戦で勝ち上がると、早くもアメリカのブックメーカーが賭け率を発表した。その数字を比較すると、圧倒的にウォリアーズが有利な立場にいると考えられている。
『bovda.lv』によれば、たとえばキャブズの優勝に100ドル賭けて的中した場合、賭け金を含め300ドル受け取れるのに対し、ウォリアーズの優勝に同額を賭けた場合は賭け金を含め141.7ドルしか受け取れないという。つまり、シリーズ開幕前の時点では、キャブズが『アンダードッグ』(格下)で、ウォリアーズが『フェイバリット』(本命)というわけだ。
前年王者のキャブズとしては納得しがたい数字だろうが、GMのデイビッド・グリフィンは、むしろ下馬評が低いことを歓迎しているとテレビのインタビューで語ったと、『Cleveland.com』が伝えた。
グリフィンは「周囲から『優勝するチャンスがない』と言われるほうがいい」と話している。「今のチームは可能な限り最良のチームになったと思っている。今回のシリーズは、信じられないほど激しいバトルになるだろう。しかし、我々はチーム一丸となって戦うことを好む。オッズの差が激しければ激しいほど、我々は一丸となって戦うだろう。チームはそういう意識を持って、お互いを支え合っている」
ウォリアーズファンにとってはうれしいオッズではあるが、果たしてブックメーカーの予想通りにシリーズが進むかどうか、両チームによるハイレベルな争いになることを期待したい。