山本柊輔を中心に、現役Bリーガーが講師として集合

6月9日、静岡市内の小中学生を対象としたバスケットボールクリニックが開催された。コーチを務めたのは山本柊輔(レバンガ北海道)、大石慎之介(ベルテックス静岡)、村越圭佑(アースフレンズ東京Z)、青木保憲(川崎ブレイブサンダース)、白戸大聖(仙台89ERS)という、静岡県出身の選手たち。

事の発端は昨年夏。一緒に食事に行った山本と大石が「静岡のために、みんなで何かやりたい」と盛り上がったのを機に、今シーズン終了後に静岡県出身の選手たちに呼びかけ、クリニックを開催した。

今回のクリニックを開催するにあたり、「静岡県出身のBリーガーが、静岡のバスケットボール界をもっともっと元気にするために、プロの技と思考を育成世代の選手に披露する」、「プロ選手の技に直接触れることで、その刺激を個人のレベルアップに生かしてもらう。Bリーグへの憧れを将来の夢に置きかえられるようなキッカケを体験してもらう」という2つの目的の下に行われた。

95名のクリニック参加選手は4つのグループに分かれ、ミートシュート、ドライブからのフィニッシュ、ドリブル&パス、ディフェンスの基本を、プロ選手のレクチャーを受けながら学んだ。

参加した子供たちは、プロのバスケットボール選手の説明を真剣な眼差しで聞き、時には笑顔を見せながら練習に取り組んだ。めったに訪れないこのような機会は子供たちにとって最高の経験となったはずだ。

基礎練習を行った後は、プロ選手数人vs参加者5人のミニゲームや、選手の私物景品付きのフリースローゲームを実施。さらには参加者全員に記念Tシャツが配られるなど、大いに盛り上がりを見せたクリニックとなった。

「静岡のバスケ界を今まで以上に盛り上げていける」

講師として参加した選手たちは、「Bリーグ誕生、東京オリンピック出場決定、そしてB3ベルテックス静岡の参入と、静岡のバスケ界に追い風が吹いている。このタイミングで県内出身のプロ選手一人ひとりの地元への熱い気持ちを行動に移すことができれば、静岡のバスケ界を今まで以上に盛り上げていけると感じた」と手応えを語る。

「Bリーグができてプロをより身近に感じやすくなり、富樫勇樹が日本人初の1億円プレーヤーになり、渡邊雄太や八村塁というNBAに入る選手が出てきている。『次は俺だ、私だ』という子が静岡からも増えてきたらうれしい。そういう夢への挑戦の後押しをBリーガーが中心になって、静岡一丸でやっていきたい」

プロの選手から直接バスケットを教えてもらうことは、子供にとっては貴重な時間で、良い思い出にもなる。今回のように、プロ選手が地元のバスケット界を後押しする活動は、地域にとっても選手にとってもプラスである。選手たちの熱い思いが未来ある子供たちに届くよう、継続して今回のような活動ができたら、各地域のバスケット界もさらなる盛り上がりを見せるはずだ。