先日開催された3人制バスケットボール『3×3』のアジアカップは、Bリーガー4選手で挑んだものの、決勝トーナメント初戦で敗退となり、メダルには手が届かなかった。6月18日開幕のワールドカップには3×3経験者との混成チームで挑む。アジアカップに続き、日本代表に選出された保岡龍斗に話を聞いた。
「トランジションの部分では結構やれる」手応え
──アジアカップに続き、今回もワールドカップのメンバーに選出されました。まず、日本代表に選ばれたことへの率直な思いを聞かせて下さい。
アジアカップに初めて出場しましたが、メダルには届きませんでした。アジアカップでも課題があった中で選考されたと思っているので、この遠征を通して課題を克服していかないといけないと思っています。
──その課題というのはどういった部分でしょうか?
ディフェンスの部分では身長が大きい選手に対してどう守るか。自分の役割はドライブなので、どうドライブをして、そこから合わせていくかですね。
──アジアカップに出場して得られた新たな発見はありましたか?
自分たちはスピードが速いほうなので、トランジションの部分では結構やれるなと思ったのが収穫です。アジアカップは3×3の経験者がいない状態でやったので、やはりフォーメーションが1つ2つ潰れるとアタフタしてしまいました。結局、最後は個の力になってしまって、それだと世界でも勝てないと思いました。
今回は落合(知也)さんや小松(昌弘)さんという経験豊富な選手がいるので、コミュニケーションを取りながらやっていけばメダルも狙えると思っています。アジアよりもレベルは高くなりますが、まずはメダルを目指してやっていきたいと思います。
オリンピックは「誰もがあこがれる場所」
──課題がある中で選ばれたとご自身もおっしゃいましたが、いろいろな選手が強化合宿に呼ばれている中で、2大会連続で代表に選ばれている点で手応えを感じていますか?
前回のアジアカップも自分のプレーだけを見たら、ドライブの部分でやれている部分はあったので。また今回もそういったところを出していければ今後にも繋がっていくと思っています。まずはコーチに求められているディフェンス、ドライブをしっかりと出したいです。
──あらためて、こうして大会に出ることで、東京オリンピックへの意識の変化はあったりしますか? それとも、まだ今は考えられないですか?
2大会連続で選ばれて、もし今回メダルを取れたらオリンピックも近づいてくるのかなと思っています。そこは意識しますね。やはりスポーツ選手なら誰もがあこがれる場所なので、そこは目標としてやっています。
──そういう意味では、目の前に大きなチャンスがある高揚感と、結果を残さなきゃいけないプレッシャーでは、どちらのほうが大きいですか?
やはりプレッシャーのほうが大きいですね。昨シーズンは落合さんたちがアジアカップでメダルを持って帰ってきて、自分たちは今回Bリーガーで挑んで決勝トーナメント1回戦敗退なので。批判はあるかもしれないんですけど、その中で次に結果を残すことができれば、良い方向に行くと思います。
──保岡選手が所属する秋田ノーザンハピネッツは、特に応援に熱が入るファンが多いです。最後に、そうしたファンの方に向け意気込みをお願いします。
本当に秋田はバスケに熱いので、配信があれば見てくれると思います。昨シーズンの秋田ではディフェンスをメインでやってきたので、その自分の色を出したいです。オフェンスではなく、まずはディフェンスからやっていきます。
やはり結果を残すことが一番、今まで応援してくれた人への恩返しになるので、結果だけを求めてやっていきたいと思います。