ニック・ナース

レナードを絶賛「彼は観客を黙らせてくれる」

球団史上初のNBAファイナルを戦うラプターズは、敵地での第3、4戦に連勝し、初優勝に王手をかけた。

指揮官のニック・ナースは、この日も36得点12リバウンド2アシスト4スティール1ブロックの大活躍で勝利に貢献したカワイ・レナードについて「今日も素晴らしかった。それに、彼は何度となくチームを引っ張ってくれている。会場が騒がしくなっても、彼は冷静にシュートを決めて観客を黙らせてくれる」と、絶賛。そして、レナードに加え、シーズン中のトレードで獲得したマルク・ガソルの影響についても、次のように述べた。

「何よりも、シーズン序盤の彼をみたら、このチームがどういう存在になれるかというビジョンが変わった。それはマルク・ガソルにも言えることだ。彼を獲得してからパスが回るようになって、アシスト数が増えた。そしてリーグでもトップクラスの3ポイントシュートチームになった。それもこれも、パスの意識がチーム内に浸透したからに他ならない。それに、チーム内でも、自分たちがどういう存在になれるかという意識が高まったと思う」

この日も会場はオークランドのオラクル・アリーナだったが、ラプターズファンの歓声もチームを後押しした。

ナースは「レギュラーシーズンの時から、ファンも敵地に応援に駆けつけてくれる。本当に素晴らしいことだ。我々はカナダのチームで、国中のカナダ出身のファンが応援に駆けつけてくれている。フロリダでも、カリフォルニアでも同じだし、特にデトロイトでの応援は目にするべき光景だ。それをファイナルでも見られていることに驚いている。チケットを入手するのも大変なはず。我々のファンは一生懸命に応援してくれ、必死に声を出して応援してくれている。本当に感謝している」と語った。

初優勝まであと1勝に迫ったとはいえ、相手はディフェンディング王者のウォリアーズだ。圧倒的に有利な立場だとしても、最後の1勝を手にするのは簡単なことではない。ナースは、これからの試合でも目の前の試合に集中する考えを貫くつもりだ。

「精神状態を保つのが難しい。ホームに戻るわけだが、トロントは凄まじい状況になるだろう。私からファンに伝えたいことは、我々はシリーズ戦績について口にしたことはないし、まだ到達したことがない場所に簡単にたどり着けるとも思っていない。相手は偉大なチームで、彼らに勝つのは骨の折れる仕事。ホームでもアウェイでも、誰よりもハードにプレーするチームになれるよう集中して取り組まないといけない。それができれば、試合に勝てるチャンスが生まれる」