グリーンの復調とイバカのブロックショット
ラプターズvsウォリアーズのNBAファイナル第3戦。ウォリアーズはクレイ・トンプソン、ケボン・ルーニーがケガのため出場できず、ステフィン・カリーがプレーオフキャリアハイとなる47得点と孤軍奮闘したが、先発の5人が2桁得点を挙げチームバスケットで上回ったラプターズが123-109で勝利した。
ラプターズはチームハイの30得点を挙げたカワイ・レナードを筆頭に、ウォリアーズを上回るバランスの良いチームバスケットを展開。カンファレンスファイナルからスランプに陥っていたダニー・グリーンが3ポイントシュートを次々と沈め先行した。
一方、ウォリアーズはトンプソンとルーニー不在の穴を埋められず、得意とするチームバスケットが影をひそめる。カリーにボールを集め、前半を終えた時点で8本中4本の3ポイントシュートを含む25得点を挙げたが、ドレイモンド・グリーンやアンドレ・イグダーラの3ポイントシュートが決まらず、得点が伸び悩んだ。
ラプターズが96-83とリードして迎えた最終クォーター。ボールをプッシュするドレイモンド・グリーンにリングに迫られるが、落ち着いて対応し合わせのロブパスをカットして失点を防ぐ。さらに、クイン・クックにも速攻を許しかけるが、ダニー・グリーンとサージ・イバカが連続でチェイスダウンブロックを成功させるなど、トランジションオフェンスをシャットアウトした。
得意の形を封じられたウォリアーズは、カリーにオフェンスを頼るざるを得なくなる。だが、レナードに3ポイントシュートを徹底ケアされリングにアタックするも、イバカのブロックショットに阻まれ、攻め手を欠いた。
ラプターズはカイル・ラウリーが要所でビッグショットを沈めて主導権を渡さず、10点前後のリードを保ちつつ時計を進める。そして、残り1分40秒には、フレッド・バンブリートがタフな態勢から、ショットクロックのブザーと同時に3ポイントシュートを沈めた。これが決定打となり、ラプターズが敵地で貴重な勝利を手にした。
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— Toronto Raptors (@Raptors) 2019年6月6日
この日23得点を挙げ、勝利に貢献したラウリーは、カリーを称えつつも「チームはゲームプランに集中していた」と、チーム一丸の勝利と強調した。「彼らは王者で、簡単な試合にはならない。ロードでは、よりアグレッシブにやって、より自分らしいプレーが必要。ダニーは前のシリーズでスランプだったけれど、それでもシュートを打ち続けた。カリーは2度のシーズンMVP受賞者だし、今日は47得点を記録する素晴らしいパフォーマンスだったけれど、今日はウチが試合に勝つ方法を見出せた」
仮にラプターズが今後の第4戦と第5戦を連続で落としたとしても、ホームで戦うことができる。それだけに、敵地で挙げた今日の1勝はただの1勝以上の価値がある。