チャンピオンシップ最後の枠は最終節の直接対決で決定
Bリーグはレギュラーシーズン最終節を迎えた。3地区制、上位はプレーオフが、下位は残留争いがあるレギュレーションは、リーグ側の思惑どおり最終節まで気の抜けない展開を生み出している。
チャンピオンシップの最後の1枠、西地区2位を巡る大混戦からは、名古屋ダイヤモンドドルフィンズと京都ハンナリーズが脱落。それでも大阪エヴェッサと琉球ゴールデンキングスが最終節の直接対決で雌雄を決する『アツい』シチュエーションとなっている。
大阪(28勝30敗) vs琉球
琉球(27勝31敗) vs大阪
※琉球は直接対決で連勝した場合のみチャンピオンシップ出場
5月3日の前節、琉球は名古屋ダイヤモンドドルフィンズに敗戦。1時間遅れで始まった大阪の試合で大阪が勝てば、この週末の直接対決は消化試合になるところだった。ところが大阪はB1残留に向け燃える滋賀レイクスターズに勢いに押され、終盤に逆転負けを喫している。両チームとも不甲斐ない敗戦から中2日でのゲーム、この最終節でシーズンの集大成を見せる必要がある。
前節に逆転勝利を収めた滋賀が『逃げ切り残留』にあと一歩
そして順位表の下に目を向けると、『天国と地獄』を分けるB1残留争いが一つの山場を迎えている。15位から18位までの4チームで行われる残留プレーオフへの参戦を回避するため、14位を目指すのは3チーム。前節、横浜ビー・コルセアーズが42敗目を喫し、仙台89ERSに続き残留プレーオフへの出場が決まった。滋賀レイクスターズ、秋田ノーザンハピネッツ、そして富山グラウジーズが、この週末でB1残留を勝ち取るための戦いを続けている。
滋賀(19勝39敗) vs三河
※富山と並んだら下位に
秋田(18勝40敗) vsA東京
※富山、滋賀と並んだら下位に
富山(17勝41敗) vs三遠
※滋賀と秋田、いずれも並んだら上位に
こうして見ると、混戦とはいえ滋賀レイクスターズの優位は間違いない。シーホース三河との連戦で1勝できれば自力で残留を勝ち取ることができる。連敗したとしても、秋田ノーザンハピネッツと富山グラウジーズが連勝しない限りは大丈夫。とはいえ、シーズンラストの1カ月で7勝2敗、三河と並ぶ好成績を挙げており、自力で決めたいと思うのは当然。ジュリアン・マブンガとクレイグ・ブラッキンズのコンビは三河にも十分な脅威を与えられるはず。今日14時開始の試合で勝ってしまえば、ともに18時開始の秋田、富山は目標を失うことになる。
秋田は残留プレーオフに回るとしても1回戦のホーム開催を決めている。ただ、西地区王者にして全体2位の三河がホームで滋賀に連勝する可能性は十分に考えられる。ここまで2勝4敗と上位チームの中では「戦えている」アルバルク東京を相手に何としてでも連勝したい。田口成浩や白濱僚祐のコンディションに不安があるものの、チーム自体は上向きだ。
富山は星勘定としては苦しい位置にいる上に、三遠ネオフェニックスは1勝5敗と苦手にしている相手。それでも先々週のホームゲームでの対戦では1勝1敗とイーブンに持ち込んでいる。城宝匡史をケガで欠くなどコンディションに苦しみながらもチーム全体でステップアップしており、14位争いとは別にレギュラーシーズンを良い形で締める必要もある。
大阪と琉球のいずれかは、『失意のうちに』今シーズンを終えることになる。そして、滋賀、秋田、富山のうち1チームは『歓喜とともに』シーズンを終える。レギュラーシーズン最終節、各地でどんなドラマが生まれるのだろうか。