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KGの回答は「お前がプレーしているなら考えてもいい」

今シーズン序盤からインサイドの守備が弱点となっていた王者キャバリアーズ。紆余曲折を経て2月下旬にアンドリュー・ボーガットを獲得し、2連覇に向けた布陣が完成したと見られた。

ところが、そのボーガットはキャブズでのデビュー戦で足を骨折してシーズン終了の事態に。ようやく確保したトリスタン・トンプソンのバックアップを一瞬で失ったキャブズ指揮官のティロン・ルーは、その穴を埋めるべく考えを巡らせた。

そこで思いついたのが、昨シーズン限りで現役を引退し、今は解説者とクリッパーズの臨時相談役を務めるケビン・ガーネットだった。別にチームの若いビッグマンへの指南役を頼んだわけではない。現役復帰を打診したのだ。

この時のことをルーが『ESPN』に明かしている。

「KGに『復帰すべきだ』と伝えたんだが、『十分な戦力はあるだろ』と言われてしまった。それに『ジェームズ・ポージーやお前がプレーしているなら復帰を考えてもいい。でも、お前たちは指導者になったじゃないか。その立場での仕事をこなしているじゃないか。悪いけれど、今回は見送らせてもらうよ』と言われた。だから私は『分かった。また来シーズンに電話するよ』と言ったんだ」

引退したとはいえ、NBAキャリア21年を通じ常に強力なリーダーシップを発揮し続けたガーネットは、必要ならばチームメートにも辛辣な言葉を浴びせ、奮起を促すことも少なくなかった。もしルーの説得に応じて復帰を決断していたら大きな話題になっただろうが、かつての好敵手レブロン・ジェームズと同じチームでプレーするガーネットの姿を想像できないファンも多いだろう。

ルーのコメントを見る限り、時間を置いてガーネットの復帰工作を再び行なう可能性があるようだ。来シーズン再びキャブズのフロントコートに危機が訪れたとき、ガーネットはどのような反応を示すのだろうか。