写真=Getty Images

レブロンのチェイスダウンブロックが炸裂

プレーオフ第1ラウンド、キャバリアーズとペイサーズの第4戦。第3戦で歴史的逆転負けを喫したペイサーズは、3連敗と崖っぷちに立たされた。

もっとも3試合いずれも接戦を演じており、勝つチャンスがないわけではない。今日の試合も第2クォーター残り3分を切り、50-50と互角の展開となった。だが、ここからレブロン・ジェームズが連続得点を決め、ケビン・ラブがオフェンスリバウンドからゴール下で加点し、58-52とキャブズが抜け出して前半を終えた。

第3クォーターに入り、2ポゼッション差で試合は推移していくが、レブロンのビッグプレーからキャブズが流れをつかむ。残り6分、レブロンのパスを弾いたタデウス・ヤングがトランジションから速攻を仕掛ける。JR・スミスが戻るもシュートを防ぎきれず、レイアップを許したと思ったその時、レブロンのチェイスダウンブロックが炸裂した。

次のオフェンスでスミスが3ポイントシュートを沈め、リードは9点に。ここからディフェンスをさらに引き締め、トリスタン・トンプソンのブロックショットから24秒バイオレーションを誘発。さらにはトンプソンのオフェンスリバウンドからカイリー・アービングがバスケット・カウントをもぎ取る。コールに納得のいかないジェフ・ティーグがボールを蹴ってテクニカルファウルに。このボーナススローも沈め、キャブズが81-69と一気に突き放した。

ペイサーズに立ちはだかる『キング』ジェームズ

しかし、後がないペイサーズは決死の反撃に出る。逆襲の一歩目はレブロンを止めること。強烈なドライブに対してもギリギリまでヘルプにいかず、ヘルプに行く素振りを見せてズレを作らせない。また最後までシュートチェックに手を伸ばすことで、キャブズのシュート精度を狂わせた。

オフェンスではキャブズと同じようにエースを起点に仕掛けていく。積極的にダブルチームに来るキャブズの守りに対し、ポール・ジョージは軽快にパスをさばいてオフェンス優位な状態を作り出し、じわじわと追い上げていった。ジョージのアシストを受けたヤングの得点で追い付き、残り1分31秒ヤングのティップで102-100とついに逆転した。

ホームの大声援に後押しされたペイサーズは勢いに乗っていた。しかし、これをあっさりと断ち切ったのが『キング』ジェームズだった。アービングをスクリーンに呼び、ジョージのマークをスイッチさせスピードのミスマッチを作り、ショットクロック残り2秒から放った3ポイントシュートがネットを揺らし、キャブズが再び逆転する。

直後のディフェンスでも、レブロンがヤングのドリブルをスティール。これでポゼッションを確保し、ファウルゲームを乗り切ったキャブズが106-102で激闘を制した。

キャブズが4連勝でペイサーズをスウィープし、一番乗りで2回戦進出を決めた。2回戦はウィザーズとホークスの勝者と対戦することになる。レギュラーシーズンはセルティックスに1位の座を譲ったが、2勝2敗と苦戦中のセルティックスに対し、キャブズが前年王者の力を見せつける形となった。