チームのために全力を尽くした晴山、石谷、古野
京都ハンナリーズは、晴山ケビンとの選手契約が満了となり、自由契約選手リストに公示したことを発表した。
晴山は東海大を卒業後に東芝ブレイブサンダースに加入。チームのプロ化に伴い川崎ブレイブサンダースでBリーグ開幕を迎えた。2017年夏に永吉佑也とともに京都に移籍。189㎝と身長はそれほど高いわけではないがフィジカルの強さ、アスリート能力の高さは折り紙付き。ガード以上によく走り、速攻を未然に防いだり相手ビッグマンの鼻先でリバウンドをもぎ取ったり、泥臭いプレーも懸命にこなすことでチームを支えた。
結果、京都で2年目の今シーズンはレギュラーシーズンの60試合すべてで先発出場。川崎時代はプレータイム確保に苦しんだが、1試合平均28分のプレータイムを得て、コートに立っている間は常に精力的に攻守に働いた。まだ26歳、晴山の獲得を願うクラブは多いものと予想される。
またライジングゼファーフクオカからは石谷聡が自由契約選手リストに。石谷もまた、チームのために全力を出し尽くすタイプの選手。チームメートをサポートする側に回ることが多かったが、主役を演じるだけの力も備えている。特にB1ライセンス不交付が決まって以降のシーズンラスト5試合のうち3試合で2桁得点。空中分解寸前の福岡を支えた。地元出身で、クラブで最も在籍が長かった石谷もまた、チームを離れることになりそうだ。
そして古野拓巳は、日本人選手でチームトップの11.7得点を記録した熊本のエース。B2プレーオフの準決勝で島根スサノオマジックに敗れて昇格を逃したが、その第2戦でタフショットを次々に沈めて24得点、B1昇格の実現に最後まで執念を見せたのが古野だった。2年連続のB2アシスト王でもある。古野も熊本生え抜きの選手だが、新天地を求める可能性が高い。そのオフェンス能力はB1でも十分に通用するはずだ。