直接対決での印象がシーズンMVPの投票に影響?
4月15日から始まるプレーオフ、1回戦屈指の好カードとなるのがロケッツvsサンダーだ。
ロケッツは今シーズン最も躍進を遂げたチームで、昨シーズンの41勝41敗から勝ち星を14伸ばした。就任1年目のマイク・ダントーニ、ヘッドコーチが得意とする『ラン&ガン』戦術がハマり、強豪ひしめく西カンファレンスで3位と躍進した。
その立役者となったのがジェームズ・ハーデンだ。ハーデンは29.1得点8.1リバウンド11.2アシストすべてでキャリアハイを叩き出し、ウォリアーズ(115.9)に次ぐ、2位の115.3得点というロケッツの破壊力の中心となった。
中でもロケッツの3ポイントシュートの破壊力は随一で、ハーデン(3位)、エリック・ゴードン(4位)、ライアン・アンダーソン(9位)の3人は3ポイントシュートの成功数でベスト10に名を連ねている。ハーデンが中心でありながら、素早いトランジションからのチームオフェンスも十二分に機能するのが今のロケッツだ。
James Harden is the first player in @NBAHistory with 2,000 points, 900 assists and 600 rebounds in a single season. #Rockets50 pic.twitter.com/2sdF73Nb1s
— NBA.com/Stats (@nbastats) 2017年4月13日
対するサンダーは47勝35敗の6位でプレーオフに進出。昨年のオフにケビン・デュラントがウォリアーズへ移籍し、チームは再建期に入ったと思われたが、ラッセル・ウェストブルックのワンマンチーム化が功を奏し、勝ち星を8減らしただけに留まり好成績を収めた。
ウェストブルックは31.6得点10.7リバウンド10.4アシストの『平均トリプル・ダブル』を記録し、2度目の得点王を獲得。1シーズンのトリプル・ダブル回数記録を『42』に塗り替え、MVP最有力候補となった。
世界中からトッププレーヤーが集まるNBAにおいて、ここまでワンマンチームと言えるチームは類を見ない。チームメートも自分の役割を理解し、ウェストブルックの脇を固めており、まさにウェストブルックのパフォーマンスが勝負の鍵を握る。
And then there's Russ…
31.6p-10.7r-10.4a
Wins 2nd scoring title
42 triple-doubles in 82 games#hist0ry #WhyNot #MVP pic.twitter.com/Iej2yJKxbd— OKC THUNDER (@okcthunder) 2017年4月13日
レギュラーシーズンMVPの発表がファイナル終了後に変更されたことで、直接対決の結果が選考に影響を及ぼすこともあるだろう。あくまでレギュラーシーズンの出来から決められる賞だが、投票は『印象』により大きく左右されるものだ。
超人的な個人スタッツを残し、チームを勝利に導いてきた2人のMVP争いとともに、ロケッツとサンダーのプレーオフ1回戦に注目が集まる。