「彼が何も言わずに辞任したのが不思議だった」
レブロン・ジェームズが昨夏にレイカーズ入りを決めたのは、球団社長を務めるマジック・ジョンソンの誘いが大きかった。レイカーズ1年目のシーズン、レブロンを含む主力のケガが相次ぎ、トレードの噂によるチーム内の動揺もあって勝ち星は伸びず、プレーオフ進出を逃した。
この責任を取る形で、マジックはレギュラーシーズンの最終戦を前に辞任を発表。オーナーにもGMにも事前に相談することなく、独断でメディアを集めて球団社長の座から降りてしまった。
あれから約1カ月、『HBO』で放送された『The Shop』でレブロンが心境を明かした。「彼が何も言わずに辞任したのが不思議だった。僕がレイカーズに加わったのは、マジックから『ショータイム・レイカーズ』の復活に向けた計画を聞かされて、その一部を担いたいと思ったからだ」
「チームのみんなが驚いた。『えっ、今このタイミングで!?』という感じだった。試合が始まる70分前で、準備をしているところだった。物事を決めるには適切なタイミングと場所がある。だから『どうしてこの場で、しかもこのタイミングで?』と感じたよ」
マジックは一人のファンとしてレイカーズをサポートする立場になったが、レブロンはそういうわけにはいかない。ロブ・ペリンカGMがどんな補強を行い、どんなチームを作るのかはまだ分からないが、いずれにしてもレイカーズは『レブロンのチーム』となる。移籍1年目の今シーズンは強豪復活の準備段階と見ることもできたが、2年連続でプレーオフ進出を逃すわけにはいかない。