写真=Getty Images

『Airplane Mode』の異名どおりにペイントエリアを飛行

『Airplane Mode』ことサンズ新人のデリック・ジョーンズJrは、今年のダンクコンテストで一躍その名を全米に轟かせた。

細身ながらもインパクト大のダンクを実戦でも惜しみなく披露するジョーンズJrが、4月5日に行なわれたウォリアーズ戦でも類稀な身体能力を生かしたダンクを決めて話題になっている。

第2クォーター残り6分、デビン・ブッカーがフェイントを挟んでジャンプシュートを放ったが、ボールはリムに当たりバウンド。その刹那、右ウィングから走り込んだジョーンズJrが誰よりも早く反応し、高い跳躍からプットバック・ダンクで叩き込んだ。

それから約4分後の残り2分7秒、今度は2年目のアラン・ウィリアムズがリバウンドを奪った後、ゴール下からレイアップを押し込もうとトライするも、バックボードに当たり失敗。しかし、ボールがバウンドした瞬間に合わせるようにジョーンズJrが突如ペイント内に現れ、211cmのザザ・パチューリア越しの跳躍から再びパワフルなダンクをフィニッシュさせた。

試合はウォリアーズが120-111で勝利し、今シーズンのリーグ最長に並ぶ13連勝をマークしたものの、サンズは18-41で圧倒された第1クォーターから猛反撃を開始し、ウォリアーズに一太刀浴びせることに成功。第2クォーターを34-17で盛り返した原動力の一つが、ジョーンズJrが決めた2本のプットバックだったことは言うまでもない。

特筆すべきは、どこからともなく現れる『神出鬼没』の動きと、ボックスアウトの外からリングに達する跳躍力だ。サンズは13連敗中と浮上できずにいるが、それでもジョーンズJrのダンクは一つのエンタテインメントとして十分に成立している。