写真=Getty Images

一度は謝罪するも収まらず、SNSで反論

ペイサーズに復帰したばかりのランス・スティーブンソンが、早くも『らしさ』を存分に発揮している。

4月5日にバンガーズライフ・フィールドハウスで行なわれたラプターズ戦に出場したスティーブンソンは、NBA選手の間にある暗黙の了解を無視する行動を取り、両チームの小競り合いに発展。試合は108-90でペイサーズが快勝したのだが、問題視されたのは第4クォーター残り3.3秒のプレーだ。

NBAには、終了間際の時点で大差が付いている場合、ボールを回して時間を消費し試合終了のホイッスルを待つという『紳士協定』が存在する。残り10秒を切った時点で105-90でリードしていたペイサーズの勝利は確定していたため、両チームともに残り時間を消費するためにボールを緩やかに回す段階だったのだが、パスを受けたスティーブンソンは敵陣に向かってドリブルし始め、レイアップを放り込んだ。

この行為に納得がいかなかったラプターズの選手がスティーブンソンに詰め寄り、デマー・デローザン、スティーブンソン、PJ・タッカーにテクニカルファウルがコールされる事態となった。

スティーブンソンは試合後「ファンが声援をくれたから、皆のためにやっただけ。彼らを傷つけるつもりなんてなかった」と謝罪したのだが、これで終わりではなかった。

ラプターズが昨シーズン122-95で完勝したセブンティシクサーズ戦で同様の行為に及んだ映像証拠を持ち出し、Instagram上で反論。勝負が決していた時点でラプターズのノーマン・パウエルが豪快なウィンドミル・ダンクを叩きつけたプレー後に今回のレイアップシーンを加えて編集されたファン製作の動画を共有し、次のメッセージを付けて投稿している。

「彼らは俺の行動に怒っていたけれど、これを見てくれ。俺は単にボールをリングに押し込んだだけ。それなのに、ランス・スティーブンソンがやると大きな事として扱われる」

They got mad at me for what I did but look at this. All I did was jelly. When Lance Stephenson do it's a big deal

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スティーブンソンにも一理あるが、火種を作った張本人が言えば収拾が付かなくなってしまう。スティーブンソンの行為にはペイサーズのエース、ポール・ジョージも苦言を呈している。ジョージは、ラプターズ戦後のインタビューで「ランス自身が分かっていると思う。大差をつけてリードしている場面でボールを高く上げるプレーをしないのは基本的なルールのようなもの」とコメント。だが、こうも言っている。

「でも彼はやってしまった。あれこそ、ランスがランスたる所以だよ」