相手のフリースローミスに助けられる劇的な勝利

現地1月22日、ロケッツはホームで行われたキャバリアーズとの強豪対決を109-108で制した。これでロケッツは29勝14敗、キャバリアーズは36勝7敗となっている。

試合は第1クォーター終盤にリードを奪ったロケッツが主導権を握り続け、第4クォーター残り11分の段階で13点をリードする。ここからキャバリアーズに19-0のランと猛反撃を許し、残り4分の時点で6点ビハインドとなるが、ロケッツはフレッド・バンブリートの連続3ポイントシュート成功で盛り返す。

その後も一進一退の攻防が続く中、ロケッツは同点で迎えた残り4秒、アルペラン・シェングンがリバウンド争いでジャレット・アレンのファウルを誘発してフリースローを獲得。相手の自滅に助けられたロケッツが2点を勝ち越す。だが、ロケッツは直後の守りで、残り2秒で3ポイントシュートを放ったダリアス・ガーランドにタリ・イーソンが痛恨のフレグラントファウルを犯してしまう。

ロケッツに3本のフリースローを与え、直後に再び攻撃権を与える絶体絶命のピンチだったが、この試合の前までフリースロー成功率90%以上だったガーランドが、まさかの2本失敗。さらに続くポゼッションも守り切ることで、ロケッツは1点差で辛くも逃げ切った。

バンブリートはこの試合でチームトップの26得点に5アシストを記録。第4クォーターに逆転された直後の3ポイントシュートなど、チームの苦境を救う勝負強さも光った。今シーズンのロケッツは、今回の一戦だけでなく接戦を勝ち切る粘り強さが目立っている。この点についてバンブリートは「以前よりパニックにならなくなっている。みんな試合は長いことを理解していて、第4クォーターに0-19のランを食らっても、そこから悪い流れを変えた。シュートを決め、ディフェンスで止めてフリースローを決める。目標は勝つことで、試合の展開によって一喜一憂する必要はない。こうやってチームは成熟していくんだ」と手応えを語る。

タリ・イーソンは、「1本目のフリースローを外した後、『2本目も外すよ』と言っていた」とガーランドにトラッシュトークを仕掛けていたことを明かす。負けていれば戦犯だったが、あのファウルの場面以外では12得点6リバウンド3スティール2アシストと素晴らしい活躍を見せていた。貴重なベンチメンバーとしてチームの好調を支えている23歳のイーソンは「自分たちの力を信じている。僕たちの目標は、リーグで最高のチームとなり優勝すること。若いメンバーを始め、みんながそこに向かって進んでいる」と自信を語る。

中2日を挟んで現地1月25日には、今度はキャブズのホームに場所を移して両者は再び対戦する。ロケッツはその次に敵地でのセルティック戦も控えている。この2試合の戦いぶり次第では、いよいよ優勝候補の一角に躍り出ることになりそうだ。

このカードは現地25日に今度はキャバリアーズのホームで行われる。そしてロケッツはこの試合の後、アウェーでセルティックスと対決する。ここまで西カンファレンス2位と躍進するロケッツは、次の2試合に連勝できれば名実ともに優勝候補の一角に躍り出る。