セブンティシクサーズ

WNBAチームの招致に動くことも明らかに

現地1月13日、セブンティシクサーズのオーナーグループと、スポーツ&エンターテイメント企業のコムキャスト・スペクテイター社が、フィラデルフィア南部での新アリーナ建設計画を発表した。

現在、シクサーズが本拠地で使用しているウェルズ・ファーゴ・センターは1996年開業で老朽化が進んでおり、2031年にリース契約が切れる。シクサーズはこのタイミングで新アリーナへの移転を求め、行政側と折衝を続けていた。昨年9月にはダウンタウンでの建設計画が明らになっていたが、1月12日にシクサーズがこの計画を取り下げることを表明。アリーナ計画に暗雲が垂れ込めたと思われた中でのサプライズ発表となった。

この新アリーナについてはウェルズ・ファーゴ・センターと同じく、コムキャストがオーナーを務めるアイスホッケーNHLのフライヤーズも、シクサーズとともに本拠地として使用する。アリーナの命名権はコムキャストが取得する予定だ。

計画が進展していない時期には、隣のニュージャージー州がシクサーズ招致の意向を表明し、フランチャイズ移転の可能性も生まれたが、フィラデルフィア残留に大きく前進したことは地元のスポーツファンにとって朗報だ。また、今回の新アリーナと周辺の環境整備に伴う雇用の創出など様々な経済効果も期待される。

フィラデルフィアは、シクサーズ、フライヤーズ以外にもNFLイーグルス、MLBフィリーズ、MLSユニオンのプロスポーツチームが在籍しているビッグマーケットだ。昨秋に経済メディア『フォーブス』が発表したNBAチームの資産価値ランキングでシクサーズは10位にランクインしている。全米屈指の大都市であるフィラデルフィアにチームが居続けることはNBA全体のビジネスにとってもポシティブな知らせとなる。

そして今回の発表でコムキャストがシクサーズの少数の株主となり、協力してWNBAチームの招致に動くことも明らかになった。アリーナというコート外の大きな問題に解決の目処が立った今、ここからはコート内で勝ち星を積み重ねることで、ファンに明るいニュースを届けていきたい。