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オフ・ザ・ボールの動きでキャブズのディフェンスを攻略

プレーオフ進出を決めたキャバリアーズと西カンファレンス8位のナゲッツが対戦した。キャブズは前節のレイカーズ戦からケビン・ラブが復帰しフルメンバーが揃ったが、プレーオフ進出の当落線上にいるナゲッツが闘志で上回り、王者を破るアップセットを成し遂げた。

3点リードで第2クォーターを迎えたナゲッツはヘルプディフェンスが機能し、キャブズのターンオーバーを誘発。それを確実に得点につないで次第にリードを広げていった。ルーキーのジャマール・マレーが素早いトランジションから連続で3ポイントシュート沈め、点差を2桁に乗せる。

ナゲッツのしつこい守備の前に、キャブズはボールが止まる時間が増え、点差を縮められない。スティールからのワンマン速攻のチャンスも、イマン・シャンパートがボールをファンブルしポゼッションを渡してしまう。ここで逆速攻を止めようとしたリチャード・ジェファーソンがフレグラントファウルをコールされるなど、キャブズは何をやってもうまく運ばない状態に。頼みのレブロン・ジェームズも、パスの出しどころが見つからない間にゲイリー・ハリスにボールを奪われ3ポイントシュートを決められる始末。

キャブズ撃破で8位を死守、プレーオフ進出に大きな一歩

73-59でナゲッツが20点以上リードしてスタートした後半、個人技から連続で3ポイントシュートを決めるカイリー・アービングの働きで反撃を開始したキャブズが一時は5点差まで詰め寄るも、ナゲッツはここから再度奮起。オフ・ザ・ボールの動きが活性化し、ピック&ロールが再び機能し始める。

11点リードで迎えた最終クォーター、ナゲッツはケネス・ファリードのオフェンスリバウンドでポゼッションを渡さず、ニコラ・ヨキッチがインサイドで得点を重ねリードをさらに広げていく。

第4クォーターの5分が経過したところで、キャブズはレブロンをベンチに戻して白旗を挙げた。セカンドチームの反撃を浴びるも、2桁のリードを守り続けたナゲッツが126-113で勝利している。

ナゲッツはハリスがチームハイの21得点を上げ、ヨキッチが16得点10リバウンドのダブル・ダブルを記録。先発4人を含む7人が2桁得点を記録し、得意の全員バスケを体現した。また1試合を通して6ターンオーバーとミスを最小限に抑えたことで、キャブズに付け入る隙を与えなかった。

敗れたキャブズはアービングが孤軍奮闘の33得点を挙げたが、レブロンが18得点、ラブが9得点と低調な出来に終わっている。

ナゲッツは9位トレイルブレイザーズとのゲーム差を1.5に広げて西カンファレンスの8位を死守。会心のパフォーマンスでキャブズを倒し、この後は上位陣との対戦が少ないこともあり、4シーズンぶりのプレーオフ進出に大きく一歩前進したと言える。