ブルズが関心を示すかは不明
まだレギュラーシーズン最終戦を迎えていないが、デリック・ローズの復活劇は、2018-19シーズンのハイライトの一つに数えられている。
昨年の10月31日に行われたジャズ戦でキャリアハイの50得点を叩き出したローズが、試合後に人目をはばからず嬉し涙を流したシーンは、NBA史に残る感動的な瞬間として、ファンの心に深く刻まれただろう。
ティンバーウルブズでの2年目となった今シーズン、ローズは51試合に出場して平均18.0得点、2.7リバウンド、4.3アシスト、フィールドゴール成功率48.2%、3ポイントシュート成功率37%を記録。右肘の手術により3月中旬にシーズン残り試合の全休が決まったものの、復活を印象付けられた1年になった。そのローズは、今シーズン終了後、再びフリーエージェントになる。ウルブズとの再契約を示唆したとも伝えられているが、代理人のB.J.・アームストロングによれば、あらゆるオプションを検討する状態にあるという。その選択肢の一つとして、ローズのホームタウンであるシカゴも浮上するかもしれない。
『670 The Score』とのインタビューに応じたアームストロングは「状況を見定めたい。デリックは今も優れた選手なので、あらゆることを検討する」とコメント。そして、ブルズ復帰の可能性についても、こう述べた。
「シカゴは、いつだって彼の心の中にある。それは隠すことではない。ブルズがどういう方針を取るのかは分からない。もしそういう状況になれば、話し合うことに問題はない」
2008年のドラフト全体1位でブルズから指名されたローズは、8年目の2015-16シーズンまで同チームに所属。ブルズ時代には、天国と地獄の両方を味わった。2011年に史上最年少でのシーズンMVP受賞という輝かしい面もあれば、その後はキャリアを左右するほどの大ケガが続き、大半の時間をリハビリとトレーニングに費やさなければならなかった。
もしローズのブルズ復帰が決まれば、大きな話題にはなるだろう。ただ、再建が進まない今のブルズに必要なのは、話題性ではなく、長期的なプランだ。ポイントガードは補強ポイントの一つだが、30歳のローズを獲得するのなら、ドラフトで将来有望な司令塔を指名する方が賢明な判断と言える。
どのチームがローズに関心を寄せ、彼が何を優先して次の契約先を選ぶのか。決断の時を待ちたい。