18得点を記録「NBAでプレーする準備はできている」
ホークスは注目を集めることなく2024-25シーズンの始動を迎えた。2020-21シーズンにキャリア3年目のトレイ・ヤングをエースにカンファレンスファイナルまで進出したのがピークで、その後は下り坂。今オフはデジャンテ・マレーとヤングのコンビが解体され、ドラフト全体1位でザッカリー・リザシェイを指名したが、『ドラフトの当たり年』だった昨年のビクター・ウェンバニャマと比べると注目度は大きく落ちる。
しかし、最初のプレシーズンゲームでその見方は少し変わったのかもしれない。ホームでのペイサーズ戦で、リザシェイは23分の出場でフィールドゴール9本中7本成功の18得点を記録した。ベンチから出場したリザシェイは投入から1分半でダイソン・ダニエルズの3ポイントシュートをアシストし、すぐに初得点も奪った。
味方のルーズボール奪取にいち早く反応して走ったリザシェイは、パスを受けるとそのままペイントエリアに入り、ユーロステップで1人をかわし、2人目が狙うブロックをフィンガーロールレイアップでかいくぐる才気溢れるシュートを決めた。その後もヤングのアシストを受けての3ポイントシュート、ディフェンスの裏を突いてパスを呼び込んでのダンクと、全体1位指名に相応しいパフォーマンスを見せた。
エースのヤングは21分の出場で17得点6アシスト、4年目のジェイレン・ジョンソンは22分の出場で19得点10リバウンド3スティールと活躍。マレーに代わってヤングと組むガードとして獲得したダイソン・ダニエルズも良い働きを見せた。そして128-130で迎えた残り6秒でのラストプレーで2年目のセス・ランディが逆転3ポイントシュートを決めてホークスが劇的な逆転勝利をモノにしている。ステート・ファーム・アリーナは残念ながら空席が目立ったが、ここを訪れた熱心なファンはホークスの素晴らしいバスケを見ることになった。
「トレーニングキャンプやその他のすべてのプロセスは、素晴らしいことの始まりに過ぎなかった。試合はやっぱり興奮するよ」とリザシェイは語る。「コートに立って、自分が本当に恵まれていると感じた。プレーするのも楽しいけど、多くの人に応援されて支えられるのは素晴らしい気分だった。この先に何が起きるのかも、すごく楽しみだね」
「僕は19歳だけど本当の意味ではルーキーじゃない。フランスリーグでプレーし、ユーロカップやユーロリーグを経験したことが助けになると思う。NBAでプレーする準備はできているよ」
トレイ・ヤングはチームに現れた新たなスター候補を歓迎し、「今日がシーズン開幕じゃなかったのが悔やまれる」と冗談を言った。「そう思えるぐらい素晴らしいパフォーマンスだった。今日のようにプレッシャーを感じることなく自分らしくプレーすれば、素晴らしいキャリアを築けるはずさ」