ワイルドカードからCSベスト4進出も王座奪還はならず
勝率88%と圧倒的な強さを誇った2022-23シーズンから外国籍選手と帰化選手を入れ替えて開幕した2023-24シーズンの千葉ジェッツ。しかしシーズン前半に勝率を伸ばすことができず、35勝25敗のワイルドカードでのチャンピオンシップ(CS)進出となった。
オフェンスではTOV%(ターンオーバーで終わった攻撃の割合)こそほぼ横ばいであったものの、それ以外のシュート決定率やオフェンスリバウンド獲得率など多くのスタッツが下降し、オフェンシブレーティング(100回攻撃した場合の平均得点)もリーグ1位(121.6)からリーグ9位(112.6)に落ちた。
ディフェンス面においては、被3ポイント決定率がリーグ8位(32.9%)からリーグワースト3位(35.6%)、フリースローを奪われたポゼッションの割合はリーグ10位(9.6%)からリーグワースト2位(11.6%)と下降し、リーグ3位の103.5を誇っていたディフェンシブレーティング(100回攻撃された場合の平均失点)もリーグ12位(109.0)にランクダウン。CSクォーターファイナルにおいては、東地区1位の宇都宮ブレックスを激戦の末アップセットしたが、より高みを目指すための改革を迫られるシーズンとなった。
スタッツ
予想スタメン
ディフェンシブな布陣で臨むことが予想されるため、相手ビッグマンとスイッチ可能なこの5人と予想。クリストファー・スミスをシックスマンとして起用できるという強みを持っているため、相手のオンコートメンバーによってはスミスをスモールフォワード、渡邊雄太をパワーフォワード起用し、オフェンシブなスタイルに変えることも可能である。
所属選手一覧
『獲得FP(ファンタジーポイント)チーム内1位選手』
※FP(ファンタジーポイント)は、選手の活躍度合を計る指標となるポイント。各選手が実際の試合で記録した成績に応じて算出される。
ジョン・ムーニー(平均31分出場、17.9得点、12リバウンド、2.3アシスト)
昨シーズンはダブル・ダブルのキャリアハイを35回に更新し、リバウンド王に輝いた。チームのリバウンドの約1/4を彼1人で獲得し、オフェンスリバウンド数はリーグ5位、セカンドチャンスポイントもリーグ3位を記録。ムーニーが出場した試合の勝率は59.6%、出場しなかった試合の勝率は33.3%と、勝率の面でも存在の大きさを示している。今シーズンから指揮を執るトレヴァー・グリーソンヘッドコーチとはNBLのルーキーシーズンに共闘し、リーグ優勝とオールNBLファーストチームに選出された。アジャストの面でも一切問題はないだろう。
【若手選手】
小川麻斗(平均16.2分出場、4.6得点、1.3リバウンド、1.6アシスト)
在籍2シーズン目となった昨シーズンは、CSを含めた全66試合に出場。複数年契約を勝ち取った、次世代の千葉Jを担うポイントガード。ショットの57.6%を占める3ポイントシュートも注目だが、一番の武器は闘志あふれるディフェンス。特にボールマンディフェンスの能力が高く、相手のドライブに覆いかぶさるようにプレスを仕掛けることによって不用意なクロスオーバーやボールキープを誘い、スティールやバイオレーションを誘発させている。ペイントエリア内のシュート決定率が向上すればよりプレータイムを伸ばすことができるはずだ。
【新加入選手】
ディー・ジェイ・ホグ
NBLでプレーした昨シーズンは、平均14.4得点、3アシスト、2FG56.6%、3FG35.7%、FT81.3%を記録。『50、4090クラブ(2FG50%以上、3FG40%以上、FT90%以上を記録した選手の集団)』入りが視野に入る点取り屋。キャッチアップシュートを得意としており、自身のリズムで打つことができればエリア、シュートコンテストに関係なく決めきることができる。とはいえシュートだけに特化した選手ではなく、ドライブから体を当てながらバスケットカウントを奪ったり、味方のピック&ロールに合わせてコーナーからダイブしアリウープを決めるなどアスレチックなプレーも得意。駆け引きやへジテーションを行いながら、ガードさながらのピック&ロールも展開できる選手だ。
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