トレイ・ヤング

「今年のルーキーたちは、ルカやザイオンのような存在になることはないだろう」

昨シーズン3646敗と低迷したホークスは、連続プレーオフ出場が3年でストップした。オフにはペリカンズとのトレードでデジョンテ・マレーを放出。わずか2シーズンでトレイ・ヤングとの2枚看板体制に見切りをつけた。

大きなテコ入れを行った新シーズンのホークスにおいて、絶対的なエースをしてチームをけん引するのはヤングとなる。2018年ドラフト全体5位指名で入団した生え抜きは、チーム在籍歴も1番長く名実ともにリーダー役を担う。それなのに彼は余計なノイズを引き起こす発言をしてしまった。

先日、ポール・ジョージのポッドキャスト番組に出演したヤングは、今年のドラフト組について将来フランチャイズプレーヤーとなるような逸材はいないと見解を述べた。

「ドラフトで指名された選手たちに失礼かもしれないけど、外部では彼らのことをロールプレーヤーと見ている人は多い。また、各チームのGMたちは、それぞれ自分たちにとって誰がベストのロールプレーヤーになるのか、見極めているように感じている」

さらにヤングは、次のように具体名を挙げている。「(ウィザーズが全体2位指名の)アレックス・サーは良い選手だけど、彼が今後ウィザーズのフランチャイズプレーヤーになるとは思えない。彼は素晴らしい選手になり、NBAで長いキャリアを送るだろう。だけど今年のルーキーたちは、ルカ(ドンチッチ)やザイオン(ウィリアムソン)のような存在になることはないだろう」

今年のルーキーたちが小粒であることは、ドラフト前から多くのアナリストたちが指摘しており、ヤングの意見が的外れという声はない。とはいえ、ここで指摘したいのは、ホークスは今年の全体1位指名権で、将来スターになると期待を寄せるザッカリー・リザシェイを獲得していることだ。今回のヤングの発言は、リザシェイが自身と双璧をなすトップ選手になると考えていないと思われても仕方ないものだ。

ヤングはサマーリーグ前にリザシェイに連絡するなど、すでにコミュニケーションを取っている。また、サマーリーグでのリザシェイのプレーは荒削りで、即戦力として多くを期待するべきではないという評価が大半だった。

この『ロールプレーヤー発言』は、リザシェイに過度なプレッシャーを与えないというヤングの配慮とも考えられるが、それを差し引いたとしても言わないほうが良いモノだっただろう。