ビクター・ウェンバニャマ

バトゥーム「日本は簡単にあきらめなかった」

男子日本代表は、パリ五輪のグループリーグ2試合目でフランス代表と対戦。オーバータイムにもつれる激闘を90-94で惜敗し、あと一歩のところでバスケットボール界史上に残るアップセットを逃してしまった。

4点をリードした残り10秒で、マシュー・ストラゼルに痛恨の4点プレーを決められ同点に追いつかれたのは悔やまれるが、第4クォーター早々に絶対的エースの八村塁を退場処分で欠きながら、フランスと互角に渡り合った。その戦いぶりは、バスケットボール界全体に大きな衝撃を与え、リスペストを勝ち取るものだった。

そして、それは対戦相手のフランス代表も同じだった。『EUROHOOPS.NET』によると、フランス代表のリーダーであるニコラ・バトゥームは次のように日本の戦いぶりを称賛しているという。

「僕たちは(ホーム開催で)2万人の観客を味方につけていた。それはとても大きい。だけど、日本は簡単にあきらめなかった。これは2つの優れたチームによる試合で、日本は素晴らしいプレーを見せた。ベストプレイヤーである八村が退場した時、彼らは簡単にあきらめることができた。でも彼らはより激しく戦ってきた。簡単な試合ではなく、だからこそ彼らに勝つことができてうれしい」

また、若きエースであるビクター・ウェンバニャマは、「日本は間違いなく自分たちのスタイルを極めていた」と語り、日本の戦いから学ぶものがあったと振り返る。

「これまで日本と対戦したことのある選手以外は、このようなスタイルのチームと戦った経験はなかったと思う。僕たちは日本の戦いを称え、敬意を持たないといけない。なぜなら彼らは本当に自分たちの強みの生かし方を分かっている。僕たちは、彼らの戦い方から学ぶものがある」

日本は歴史的勝利を目前で逃したが、対戦相手も含め多くの人々の記憶に残る戦いぶりを見せた。あとはグループリーグ最終戦のブラジル戦に勝利し、記録に残る成果を挙げてもらいたい。その力が間違いなくあることを、彼らはフランス相手に証明した。