アンドリュー・ボーガット

写真=Getty Images

役割は「リバウンドを奪って、スクリーンを張る」

先日ウォリアーズと契約したアンドリュー・ボーガットは、デマーカス・カズンズの負傷に伴い、およそ1年2カ月ぶりとなるNBA復帰戦で急遽先発として出場することになった。数日前にオーストラリアから移動してチームに合流したばかり。本来であれば『NBAモード』にコンディションを整え、練習で連携を取り戻したいところだが、こうなればコートに立つしかない。

冗談のような急展開となったが、ボーガットのプレーは何も変わっていなかった。

3月18日のスパーズ戦に先発センターとして出場したボーガットは、開始9秒にイリーガルスクリーンでオフェンシブファウルを取られ、思わず苦笑。試合後にも「ようこそNBAへ、という感じだった」と語るなど、久々のNBAゲームを楽しんだ様子だった。

19分出場して7得点7リバウンド1アシスト1スティールを記録。チームは105-111で敗れたものの、ボーガット個人の試運転としては上々だった。久しぶりにボーガットとプレーしたステフィン・カリーは、彼の仕上がりの良さをこう称えた。「YouTubeでの映像で素晴らしいプレーをしている選手が、実際に同じようにプレーするという素晴らしい見本だね(笑)」

ボーガット自身は、ウォリアーズでの役割について単純明快に答えている。

「ここ何年かでNBAのスタイルは変わったけれど、同じバスケットボールなんだし、僕のやるべきことは変わらない。リバウンドを奪って、スクリーンを張る。スモールラインナップになったり、いろいろと変化はあるけれど、自分は長所であるフィジカルを生かして、スプラッシュ・ブラザーズ(カリー&クレイ・トンプソン)やKD(ケビン・デュラント)らをできるだけオープンな状態にするだけ」

残りは13試合。この日セルティックスに勝ったナゲッツにカンファレンス首位に並ばれてしまったものの、ボーガットの復帰は最高の補強になった。「まだ新しいセットを覚えたりしないといけないけれど、大事なのはバスケットボールをプレーすることだから」と語るベテランの存在は、王者にとって非常に心強い。