スペンサー・ディンウィディー

マブス在籍時だけ3ポイントシュート40.5%と大活躍

スペンサー・ディンウィディーのマーベリックス復帰が決まった。ディンウィディーは攻守両面でチームに貢献できるガードだが、10年のNBAキャリアの中で活躍の場に恵まれてきたとは言い難い。ケガを抱えた状態でNBAドラフトにエントリーしたために2巡目指名となり、ピストンズではほとんど評価されずに2年で解雇。ネッツでは自分の居場所を確保したものの、右膝前十字靭帯断裂の大ケガをしてトレードされることに。ウィザーズを経て2021-22シーズン途中に加入したマブスで、久々にチームのスタイルと彼のプレーがフィットした。

2021-22シーズンのマブスはカンファレンスファイナルまで勝ち進んだ。ルカ・ドンチッチとジェイレン・ブランソンの2ガードをシックスマンとして支えるディンウィディーは、2人に続くチーム3位の得点を挙げている。2022年オフにブランソンが退団すると、ディンウィディーが先発に昇格してドンチッチとコンビを組んだ。キャリアを通じてディンウィディーの3ポイントシュート成功率は33.3%しかないが、マブスでだけはこの数字が40.5%へと跳ね上がっており、ドンチッチのキックアウトとの相性が抜群だったことを示している。

しかし、ディンウィディーは居心地の良い環境をすぐに離れることになった。2022-23シーズンのトレードデッドラインにマブスはカイリー・アービングを獲得。このトレードに巻き込まれたディンウィディーはネッツに出戻ることになった。ケビン・デュラントとカイリーに見限られたネッツには以前のような戦力がなく、ディンウィディーはモチベーションを失うことに。ラプターズにトレードされて契約解除となり、昨シーズン後半はレイカーズに加わるも、本来のパフォーマンスは発揮できないままだった。

昨シーズン途中にマブスはディンウィディーの獲得に動いたが、トレード交渉はまとまらず。それでも今回、フリーエージェントとなった彼とベテラン最低保証額での1年契約を結んでチームに呼び戻した。

マブスはNBAファイナル進出を果たした昨シーズンの主力をほぼ残して新シーズンに臨むが、それでも補強ポイントはドンチッチとカイリーのキックアウトを生かせるシューターであり、ここにクレイ・トンプソンを獲得している。ディンウィディーは優れたシューターとは言えないがマブスでは別であり、さらにドライブやカットプレーから合わせての得点、リーチを生かしたディフェンスでもチームに貢献できる。そして何より、かつてドンチッチとブランソンのコンビを支えたように、ドンチッチとカイリーのコンビをシックスマンとして支え、その負担を軽減させられる。

ディンウィディーは好不調の波が大きく、チームのスタイルと自分の個性が噛み合わないとなかなかリズムに乗れない。それでもマブスで良いフィーリングを得られて本領発揮となれば、大きな補強となるはずだ。