過去にネッツでHCを務め、2018-19シーズンにはプレーオフ出場を達成
キャバリアーズの新ヘッドコーチに、ウォリアーズのアシスタントコーチであるケニー・アトキンソンが就任すると『ESPN』が報じた。
今シーズンのキャバリアーズはカンファレンスセミファイナルに進出と、ファーストラウンド敗退となった昨年よりも一歩前進した形でシーズンを終えた。しかし、球団首脳陣は4年目の指揮を終えたJB・ビッカースタッフヘッドコーチの下ではさらなるステップアップは難しいと判断して解任。新たな舵取り役を探しているところだった。
57歳のアトキンソンにとってNBAのヘッドコーチは今回が2度目で、前回は2016-17シーズンから4年間に渡ってネッツの指揮を執っていた。通算118勝190敗と低調な成績であるが、当時のネッツはスター不在の低迷期だった。そんな苦しい中でも、2018-19シーズンには若手を育成してチームをうまくまとめあげ、前年28勝のチームを42勝40敗でプレーオフへと導く快挙を成し遂げた。
そして翌シーズン、ネッツはケビン・デュラント、カイリー・アービングと2人の大物を獲得するが、ともに故障によってデュラントは全休、アービングも20試合出場とほとんど稼働できず。そんな中でもアトキンソンは奮闘していたが、シーズン終盤28勝34敗の時点で、途中解任の憂き目にあっている。そこからクリッパーズでの1シーズン、ここ3シーズンはウォリアーズのアシスタントを務めている。ちなみに現在、彼はパリ五輪に出場するフランス代表のアシスタントとして同国にいる。
今回、キャバリアーズがアトキンソンを招聘した大きな理由と見られているのが、若手育成に長けている部分だ。中でもリーグ有数の若手ビッグマン、エバン・モーブリーを成長させるのが大きな任務となる。ちなみにジャレッド・アレン、キャリス・ルバートの主力2人はネッツ時代の同僚だ。
現在、キャバリアーズは契約が残り1年となっている大黒柱ドノバン・ミッチェルとの契約延長を目指している。ネッツ時代、アトキンソンが途中解任となった大きな理由として、デュラント、アービングの両スターと良好な関係を構築できなかったという見方もあっ た。アトキンソンが新ヘッドコーチに就任することが、ミッチェルの判断にどんな影響を及ぼすか興味深い。