サイズ不足を効率の良いオフェンスでカバーし、ラプターズに逆王手。
2勝3敗、負ければ今シーズン終了という重圧の下、ドゥエイン・ウェイドと2年目のゴラン・ドラギッチがエースのオフェンスを牽引する。
第1クォーターはヒートとラプターズの両チームともにシュートが思うように決まらず、リズムが生まれなかったものの、ヒートは第2クォーターにドラギッチが違いを生み出す。ジャンプシュート、ドライブからのレイアップ、3ポイントシュートと、バリエーション豊富な攻撃パターンから次々に得点を重ね、このクォーターだけで14得点をマーク。53-44で前半を折り返したヒートは、第3クォーター終了時点でも82-72と二桁のリードを守ったまま第4クォーターを迎えた。
第4クォーター開始からラプターズの反撃に遭い、6点差まで詰め寄られたが、この場面でもチームを引っ張ったのはドラギッチとウェイドだった。
残り7分47秒にドラギッチがステップバックしてのジャンプシュートを沈めると、続けてウェイドがプルアップ・ジャンプシュート、ドライブからのレイアップを連続成功させて94-82と再びラプターズを突き放す。ヒートはこのまま勝ち切り、対戦成績を3勝3敗のイーブンに戻した。
先発センターのハッサン・ホワイトサイドが右ヒザの捻挫により離脱し、出場可能なアクティブリストに登録された選手の平均身長が198センチになるなど、サイズでは明らかにヒートが劣勢だった。
ドラギッチ(191センチ)、ウェイド(193センチ)、ジョー・ジョンソン(201センチ)、ルオル・デン(206センチ)、新人のジャスティス・ウィンズロー(201センチ)による『スモールラインナップ』で対抗せざるを得なかったヒートは、チーム・リバウンド数でこそ41-43とラプターズを下回ったものの、チーム・アシスト数では15-10で勝った。また、フィールドゴール成功率でも、ラプターズの41.5%(82本中34本)を上回る47.6%(84本中40本)をマーク。サイズ不足を効率の良いオフェンスでカバーし、勝利を掴んだ。
キャバリアーズとのカンファレンス決勝進出を決める運命の第7戦は、15日にラプターズ本拠地エア・カナダ・センターで行なわれる。