ルカ・ドンチッチは29得点5リバウンド5アシストを記録
NBAファイナル第4戦は、ここまで完敗を喫し続けた3試合分の鬱憤をダラスのファンに晴らさせるようなマーベリックスの快勝劇となった。
立ち上がりにマブスが攻守に集中して良いプレーをするが、時間の経過に伴って集中力が落ち、いつの間にかセルティックスがペースをつかむというのが過去3試合の流れ。今回のマブスは、集中を欠いてイージーなミスの出たダニエル・ギャフォードを開始2分半で下げる『荒療治』を見せ、代わって投入されたデレック・ライブリー二世が攻守に奮闘した。
ライブリー二世は高さと強さを生かしてリムを守るだけでなく、3ポイントシュートを沈めてアリウープを叩き込むなど大活躍。これにデリック・ジョーンズJr.のダブルクラッチも続いた。ルカ・ドンチッチとカイリー・アービングの2枚看板がオフェンスを引っ張るのは同じでも、彼らに任せきりにせずに他の選手がハッスルするマブスがセルティックスを圧倒し始める。
セルティックスは第3戦に続いてクリスタプス・ポルジンギスが欠場。それでもアル・ホーフォードが奮起し、ゼイビアー・ティルマンSr.が2番手で出て活躍した第3戦とは違い、この試合ではマブスのインサイド陣のハッスルばかりが目立った。
そしてセルティックスは、守備が機能しないために速い展開に持ち込めない。第1クォーターにマブスのフィールドゴールが24本中14本成功と高確率で決まったためにセルティックスが速攻に出る機会がそもそも少なく、オフェンスリバウンドからセカンドチャンスに持ち込まれることも多いために、速攻に転じる勢いはどうしても削がれてしまった。ジェイソン・テイタムの個人技で繋ぐも、マブスのハードワークをなかなか押し返せない。
34-21と先手を取ったマブスは、第2クォーターにさらに勢いを増す。控えポイントガードのダンテ・エクサムがドンチッチを囮に使って得点を決め、ジョシュ・グリーンもこれに続く。ペイトン・プリチャードが守るマキシ・クレーバーのポストを使ったり、ギャフォードのセカンドチャンスポイントからフリースローを獲得したりと、ロールプレーヤーの活躍がマブスにどんどん勢いを与えていった。
第2クォーター残り6分半、ドンチッチのステップバックジャンパーが決まって45-25と20点差。ドンチッチの得点が伸びるのは過去3試合も同じだったが、これまでドンチッチが個人技で相手ディフェンスをこじ開けなければならなかったのとは違い、ボールを動かしてズレを作ってから攻めたり、最初から有利なマッチアップを作ってから仕掛けたりと、ドンチッチがシュートを打つ回数は多くても、彼が心身ともに疲弊することなく、マブス有利の展開は続いた。
第2クォーターを27-14とし、26点差でハーフタイムを迎えたマブスは、第3クォーターにもリードを広げていく。第3クォーター残り3分18秒、36点差の場面でセルティックスは主力選手をベンチに下げる。マブスもその2分後にはドンチッチ、カイリー、ライブリー二世を下げる余裕の展開となった。
最終スコアは122-84。予想外のワンサイドゲームで、マブスが0勝3敗から一矢報いることに成功した。ドンチッチは29得点5リバウンド5アシスト、カイリーは21得点4リバウンド6アシストを記録。それ以上にライブリー二世の11得点12リバウンド、他にもベンチから10得点を挙げたエクサム、15得点を挙げたティム・ハーダウェイJr.などロールプレーヤーの活躍が光る快勝となった。
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— Dallas Mavericks (@dallasmavs) June 15, 2024