事実上の『終戦宣言』と取れる決断
3月6日のナゲッツ戦にも敗れて4連敗のレイカーズは、西カンファレンス8位のクリッパーズとのゲーム差が6.5に広がり、プレーオフ戦線から脱落した。これに伴い、レイカーズはある決断を下したようだ。
『ESPN』によれば、レイカーズは、残り17試合でレブロン・ジェームズの出場時間を32分前後に抑えることを検討しているという。ただ、厳格な制限ではなく、試合によってはレブロンのプレータイムが32分を上回ることもあるようだが、事実上の『終戦宣言』と言っても過言ではない。
レイカーズには、今シーズン開幕から様々なことが起こった。レブロンが昨年のクリスマスゲームで鼠蹊部を痛めて長期離脱となった他、主力にも負傷者が続出。トレードデッドライン前には、若手コアのほぼ全員とペリカンズのアンソニー・デイビスをトレードするという驚きのプランが報じられるなど、チームケミストリーにも影響を及ぼし、立て直せないまでに状況は悪化した。
レブロン加入1年目にプレーオフ進出を逃したことは、球団にとって失敗も同然だ。この失敗を取り戻すためにも、オフにフリーエージェントになるケビン・デュラント、カイリー・アービング、クレイ・トンプソン、カワイ・レナードらの中から、球団はレブロンのパートナーに相応しい大物選手の獲得に動くだろう。また、一度は暗礁に乗り上げたデイビス獲得に再び動くかどうかも注目される。
昨日のナゲッツ戦でマイケル・ジョーダンを抜いて通算得点で歴代4位に浮上したレブロンは、ヒート、キャバリアーズ時代を含めて、ここ8年連続NBAファイナルに進出した。キャブズに復帰した2014年以降は出場時間が目に見えて増え始め、疲労も蓄積されていると推測できる。プレーオフ進出を逃すのは2年目の2004-05シーズン以来となるが、キャリア初の長期欠場を経験した今、いったんここで心身ともにリセットし、来シーズンに向けて英気を養うことも必要なタイミングなのかもしれない。