大入りの平塚総合競技場で横浜ビー・コルセアーズが奮闘するもツキに恵まれず、三遠ネオフェニックスに屈する

2017/02/23
Bリーグ&国内
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文=大島和人 写真=B.LEAGUE

ウォッシュバーン不在で横浜にファウルトラブルのリスク

両チームともにインサイドの主軸を欠いて迎えた、水曜日の一発勝負だった。横浜ビー・コルセアーズはジェイソン・ウォッシュバーンが2月5日の千葉ジェッツ戦で左足を痛めてこの日も欠場。三遠ネオフェニックスはロバート・ドジャーが19日の栃木ブレックス戦で退場処分を受け、出場停止となっていた。

試合は両チームとも外国籍選手のオン・ザ・コート「2」でスタート。三遠は第1クォーターに連続15点のランも見せ、まず25-14と突き放した。

横浜の青木勇人ヘッドコーチは「ファウルトラブルが一番怖かった。マンツーマンで始めて、ファウルトラブルが起こらないように守ってもらいたいと思っていた」と振り返る。ウォッシュバーンに加えてジェフリー・パーマー、ファイ・パプ月瑠まで不在となればインサイドは壊滅してしまう。

ただ、その結果として三遠のオルー・アシャオルに10分間で15得点という荒稼ぎを許してしまった。青木ヘッドコーチは「アシャオルに取られて、ディフェンスは少し難しかった。ファウルを怖がっていたのか、フィニッシュまで持っていかれることが多くてもったいなかった」と語る。アシャオルは特に、反転から放つターンアラウンドシュートを楽に打っていた。

しかし横浜は第1クォーターの終盤からゾーンディフェンスに切り替え、流れを変えることに成功した。

三遠もドジャーが不在。藤田弘輝ヘッドコーチは「ハイポストのプレーもそうですし、一番ゾーンを崩すのが上手な選手なので、ドジャーがいないのは困った」とやはり影響を説明する。田渡修人も「相手はゾーンディフェンスが多くて、そのときに相手のペースに合わせてしまい、重たいオフェンスになった時間があった」と反省を口にする。

もっともそれはオフェンスに限った話。三遠には206cmの日本人ビッグマン太田敦也がおり、ファウルトラブルを怖がる必要はなかった。ドジャーの不在によるゲームプランの変更を問うても、藤田ヘッドコーチは「特にないですね」と素っ気なかった。三遠の方がいつも通りの試合運びはできていたのだろう。

ファイのフリースローで反撃の狼煙を上げるも一歩及ばず

守備を建て直した横浜が三遠の速攻をよく封じ、第2クォーターを11失点、第3クォーターも18失点に抑える。攻撃面でもボールをシェアしつつ、竹田謙、蒲谷正之といった『仕事人』がポイントによく絡んだ。インサイド陣も身体を張り、第3クォーターの残り37秒にはフリースローが極端に苦手なファイが2ショットをきっちり成功し場内の興奮を呼ぶ。残り5秒のフリースロー2ショットはパーマーが2本とも落としてしまったが、第3クォーターを終えた段階で51-54まで追い上げていた。

第4クォーターの横浜は川村卓也、細谷将志が『全休』する展開になったが、山田謙治が第4クォーターの出だしで得点を立て続けに挙げた。残り8分35秒には56-56と同点に追い付いている。

しかし横浜はここで一気に上回ることができなかった。三遠は残り7分51秒、ジョシュ・チルドレスのアシストから岡田慎吾が3ポイントシュートを決め、59-56と抜け出す。

横浜は残り5分36秒、山田が腕をよく伸ばしてチルドレスからボールを奪いかけたが、ルーズボールはアシャオルに。青木ヘッドコートが「最終的にはどちらに転がるか分からないボールが相手に転がってしまったところが痛かった」と悔いるように、勝負のアヤも三遠に味方した。

残り5分の攻防で、横浜は三遠に突き放された。パーマーは4ファウルで踏みとどまったが、山田は残り1分でついに5ファウルとなり、コートを去らねばならなかった。最後はファウルプレーの影響もあり、第4クォーターだけで31失点を喫した。

最終スコアは73-85。内容は拮抗していたが、スコアは大きな差がついた。

勝負どころで躍動したチルドレス、17得点17リバウンド

三遠はチルドレスが最後の10分間で10得点7リバウンドと大活躍。試合を通しても17得点17リバウンド5アシストというスタッツを残している。またチルドレスのインサイドを切り裂く突破とクリエイトと、アウトサイドのシューター陣がよく噛み合っていた。田渡は3ポイント4本などで17得点を挙げ、鈴木達也も12得点7リバウンドと活躍した。

横浜も山田が「ずっと40分という厳しい状況で、2人はすごく頑張ってくれている」と称えるように、パーマーとファイの2人は19日の秋田戦に続くフル出場。パーマーは17得点11リバウンド、ファイは16得点12リバウンドという奮闘を見せた。

この三遠戦は横浜のホーム戦として今季初の平塚(トッケイセキュリティ平塚総合体育館)開催だった。最寄り駅から2キロ以上ある会場で、平日の開催にもかかわらずアリーナはほぼ満員の入り。観客数は2012名と発表されている。

2011年のチーム創設とともに加入し、6シーズン目を迎える山田はこう語る。「今年は平塚開催があまりない中で、まして今日は平日19時の試合だったにもかかわらず、たくさんの人が来てくれた。横浜が立ち上がった当初を考えると、人が本当に増えていると感じています」

青木ヘッドコーチも「平日開催の平塚の体育館に2000人以上の方に集まって頂いたのは本当に素晴らしいこと。ビーコルが6年間やってきて、2000人というのは厳しい数字だったけれど、地道な活動があったからこそ平日でも2000人の方に集まっていただいた。歴史に残る日だったと思う」とコート外の進化について言葉を寄せていた。

ただ、だからこそ横浜にとっては苦さの残る73-85の惜敗だった。