写真=Getty Images

スパーズのベテラン2人、来シーズンも現役を続けるかは未定。

今シーズン球団新記録となる67勝15敗、ホーム戦績でもNBA歴代記録に並ぶ40勝1敗という成績を残したスパーズ。王者ウォリアーズに対抗できる唯一のチームと言われていたが、西カンファレンス準決勝でサンダーに敗れ、涙をのんだ。

シリーズ終了後の会見では、19年目のティム・ダンカン、14年目のエマニュエル・ジノビリに、「来シーズンも現役を続ける意思があるか?」という質問が投げ掛けられたが、両選手ともに明言を避けた。

NBAではスパーズ一筋のキャリアを送ってきた両選手ともに、来シーズンの契約にはプレーヤーオプションが含まれている。もしダンカンが20年目のシーズンも現役を続けることになれば、コービー・ブライアントに並び、1チームで20シーズンをプレーするNBA史上2人目の選手が誕生する。

スパーズのヘッドコーチ、グレッグ・ポポビッチは、ダンカンの体力面を考慮し、2009-10シーズン以降はレギュラーシーズンの平均出場時間を30分未満に抑え、プレーオフにコンディションのピークを合わせられるよう配慮してきた。今シーズンはキャリア最少の25.2分の出場に留まったが、プレーオフではグリズリーズとの1回戦から全試合に出場するなど、40歳という年齢を感じさせないパフォーマンスを披露した。

ダンカンは、カンファレンス準決勝敗退後、来シーズンについて、「ここ(会見場)を出てから考える」とだけコメント。38歳のジノビリは、「難しい決断になる」と語っている。

「もし、チームメートの隣に立てないような状況になれば、結論を出すのは容易い。2年前に引退を決めていたかもしれなかった。チーム、フロント、コーチには感謝している。だから、決めるのは難しい」

ダンカンは長いシーズンオフに身体を休めながら心と身体をリセットさせるのだろうが、ジノビリはアルゼンチン代表としてリオ五輪に出場する予定だ。え

ジノビリが加入した2002-03シーズン以降、4度の優勝を誇るスパーズにも、世代交代の波は確実に押し寄せている。クワイ・レナードは名実ともにエースに成長し、新加入のラマーカス・オルドリッジも1年目から問題なく適応した。これからのスパーズを支えるのは、間違いなくレナードとオルドリッジのデュオだ。となれば、王朝時代を築いたダンカンとジノビリが、後進に道を譲る決断を下しても不思議ではない。しかし、パフォーマンス自体は衰えていないだけに、結論を下すまで時間がかかりそうだ。