ポールが加入すれば2017年以来の復帰に
クリッパーズは今シーズン、ジェームズ・ハーデンを獲得し、カワイ・レナード、ポール・ジョージ、ラッセル・ウェストブルックと4人のスター選手を揃えたラインナップを形成。主力の長期離脱もなくレギュラーシーズン51勝31敗と、2016-17シーズン以来となる50勝以上を記録した。しかし、プレーオフではエースのレナードが2試合出場にとどまったことも響き、ファーストラウンドでマーベリックスに2勝4敗を喫し、早々に脱落してしまった。
レナードとジョージのチーム加入2年目となった2020-21シーズンに、クリッパーズはチーム最高成績となるカンファレンスファイナルに進出した。だが、それ以降はファーストラウンドの壁を超えられない状況が続いている。なんらかのテコ入れが欠かせないが、今夏の最優先事項はジョージ、ハーデンとの契約延長となる。
そして『NBAインサイダー』のマーク・ステイン氏は、クリッパーズが控えポイントガードとしてクリス・ポール、カイル・ラウリーの両ベテランを獲得候補に挙げていると報じている。今シーズンのメインポイントガードはハーデンで、控えはウェストブルックやボーンズ・ハイランドが担っていた。ただ、ウェストブルックは今夏プレーヤーオプションを行使するとFAになる。そしてハイランドは来シーズンも契約下にあるが、プレーオフでは出番がほぼなくチームにフィットしていない。
今シーズン、39歳のポールはトレードでウォリアーズに加入。58試合出場で平均9.2得点、6.8アシストと、控えガードとして及第点のパフォーマンスだった。しかし、4年契約の最終年となる新シーズンの年俸3000万ドル(約47億円)に見合った活躍でないことも事実だ。そして、契約最終年は保証されていないため、ウォリアーズから放出されることは既定路線と見られている。
38歳のラウリーは今シーズン、ヒートとセブンティシクサーズに在籍し、合計で60試合出場、平均8.1得点、4.2アシストを記録。ニックスに敗れたプレーオフファーストラウンドでは全6試合先発で平均29.2分出場、平均7.0得点、4.0アシストと主力として奮闘していた。
ポールは、かつて2011-12シーズンから6年間に渡ってクリッパーズに在籍。ブレイク・グリフィンや、ディアンドレ・ジョーダンらとのコンビで、6年間のうち3度カンファレンスセミファイナルへと進出している。また、全盛期に比べるとさすがに衰えは否定できないが、卓越したバスケットボールIQとリーダーシップでチームのまとめ役としても高く評価されている。
ステイン氏はポールの去就について、他にビクター・ウェンバニャマを筆頭に若手の多いスパーズ、立て直しを図るレイカーズも獲得に興味を持っていると報じている。チームの中心ではなくとも、まだまだ人気のポールは果たして今オフにどんな決断を下すのだろうか。