広島ドラゴンフライズ

前半を圧倒するも、第3クォーターにブラックアウトに包まれた名古屋D

Bリーグチャンピオンシップセミファイナル、名古屋ダイヤモンドドルフィンズvs広島ドラゴンフライズの第1戦。

ホームの名古屋Dは齋藤拓実、須田侑太郎、中東泰斗、ティム・ソアレス、スコット・エサトンが、アウェーの広島は中村 拓人、山崎稜、アイザイア・マーフィー、ドウェイン・エバンス、ニック・メイヨがそれぞれ先発を務めた。

ともにシュートタッチが上がらず序盤は互角の展開となるも、伊藤達哉がプルアップミドルを決め、張本天傑がトランジションスリーを決めたように、セカンドユニットが機能した名古屋Dが先手を取る。広島は河田チリジを投入し、ケリー・ブラックシアー・ジュニアを含めたビッグラインナップを起用するも、インサイドを狙いすぎてリズムを崩した。その後、張本が2本目の3ポイントシュートを射抜き、齋藤が5連続得点を挙げた名古屋Dが23-13とビッグクォーターを作った。

第2クォーターに入っても、エサトンがインサイドで連続得点を挙げ、須田が冷静に3ポイントシュートを沈めるなど、名古屋Dのオフェンスのバランスの良さが際立つ。守ってはパークスジュニアがボールに手を出し続けてターンオーバーを誘うと、突然のダブルチームからスティールに成功と、ディフェンスでも機能した。広島のビッグラインナップによりインサイドで失点するシーンはあっても大崩れせず、45-31とリードを広げて前半を折り返した。

だが、後半に入ると広島の反撃が始まる。前半をそれぞれ無得点と2得点に抑えられた得点源のエバンスとメイヨが得点し流れに乗ると、中村がコーナースリーを沈めて7-0のランで点差を1桁に戻す。さらに名古屋Dのダブルチームに慣れ始め、冷静に数的有利な状況を作り出したことでハーフコートオフェンスが機能。残り約3分、ブラックシアー・ジュニアが3ポイントシュートを成功させて50-48と逆転した。流れを変えたい名古屋Dたったが、前半は40%決まった3ポイントシュートが第3クォーターは9本打っても決まらず打開策を見出せない。一度狂った歯車は最後まで戻らず、このクォーターだけで7ターンオーバーを喫し、3-24と大きく失速した。

7点リードで最終クォーター迎えた広島のペースが続き、残り5分にはブラックシアー・ジュニアのゴール下でリードを2桁に乗せた。しかし、名古屋Dはここから須田、中東、張本の3連続3ポイントシュートにより、残り約3分で2点差と肉薄。そのまま勢いに乗りたかったが、ブラックシアー・ジュニアにタフなプルアップスリーを決められると、残り1分28秒にはエサトンがゴール下を決めると同時に、肘が入ったことでアンスポーツマン・ライク・ファウルをコールされてしまった。こうして、メイヨのフリースローによって2ポゼッション差にされ、この差を最後まで埋められずに75-79で敗れた。

勝利した広島はブラックシアー・ジュニアがゲームハイの21得点を記録。エバンスとメイヨがともに1桁得点に終わったが、中村が17得点、山崎が13得点を挙げた。明日の第2戦はドルフィンズアリーナで13時10分にティップオフとなる。