写真=Getty Images

ウィギンズの41得点の猛攻で苦戦を強いられるキャブズ

東カンファレンス首位のキャバリアーズが、21勝34敗と低迷するティンバーウルブズと対戦した。キャブズはケビン・ラブが左膝のケガで約6週間の欠場を余儀なくされ、JR・スミスに続き2人目の先発メンバーの戦線離脱となった。ラブの代わりにはチェニング・フライが先発に名を連ねた。

第1クォーターを終えてウルブズに4点のリードを許すも、セカンドユニットの時間帯でキャブズが逆転に成功する。

レブロン・ジェームズがポストアップから高さとパワーのミスマッチを使い、攻撃の起点を作る。レブロンに積極的にダブルチームに来るウルブズディフェンスを嘲笑うかのように、パスをさばいては仲間の3ポイントシュートをアシストし、自らも得点を重ねた。キャブズは第2クォーターだけで43点を奪い、69-61とリードして前半を終えた。

カイリー・アービングとレブロンの連続得点などで最大14点差をつけ、勝敗は決するかに思われた。だが徐々に3ポイントシュート一辺倒になってしまい、成功率も落ちてキャブズの得点は止まってしまう。その後はウルブズの若きエース、アンドリュー・ウィギンズのシュートが冴えわたり点差を縮められていった。

第3クォーター残り1分45秒、レブロンのパスをスティールしたウィギンズがそのままドリブルで持ち込み、レブロンのファウルを受けながらシュートをねじ込む3点プレーで追い上げる。さらに残り12秒で3ポイントシュートを決められ、最後のディフェンスでもポゼッションを奪われると、ウィギンズのブザービーターで93-93の同点とされた。

キャリアハイに次ぐ41得点を記録したウィギンズ。年々平均得点を向上させ、名実ともにウルブズのエースになりつつある。

逆転を許さずに突き放したキャブズの『地力』の強さ

仕切り直しとなった最終クォーター、勝負を分けたのはディフェンスだった。残り5分30秒、キャブズ1点リードの場面、カイル・コーバーのパスをスティールしたカール・アンソニー・タウンズに持ち込まれるも、レブロンがプレッシャーを与えシュートをミスさせる。そのリバウンドを拾ったレブロンがウィリアムズとのアリウープを成功させ、逆に点差を広げた。

そして、残り1分40秒6点差の場面で、タウンズのパスをウィリアムズが狙いすましてスティール。そのまま独走でレイアップを沈め勝利を大きく引き寄せた。直後のディフェンスでもレブロンがリッキー・ルビオのターンオーバーを誘い、ポゼッションを奪う。キャブズはファウルゲームにすら持ち込ませず、最終スコア116-108でウルブズを退けた。

レブロンが25得点8リバウンド14アシストとトリプル・ダブル級の活躍を見せ、アービングも25得点を記録。先発出場のフライは21得点11リバウンドとラブの代役を務め上げた。トリスタン・トンプソンは14得点11リバウンド(うち6オフェンスリバウンド)とペイントエリアの強さを見せつけた。

敗れたウルブズはウィギンズが41得点の大爆発。タウンズが26得点と続いた。ルビオが5得点ながらも16アシストを記録し、ウルブズのフランチャイズ記録を塗り替えた。

キャブズはそれぞれの選手が役割を果たしウルブズに勝利。特に最終クォーター残り6分から許した得点はわずかに4点と、終盤の集中したディフェンスで勝利を引き寄せた。ラブとスミスをケガで欠く前年度王者に余裕があるわけではないが、これまでの経験値と『キング』の力でカンファレンス首位を守り続ける。

ウルブズのフランチャイズ記録を更新する16アシストを記録したルビオ。